私の実家からの帰りの新幹線、この間とまた一緒。

上野動物園に寄ったので、夕方の新幹線になったのだ。

ダイヤもこの間と同じでレギュラー列車の8分前に臨時。

この間、自由席は先発の臨時の方が混むとわかったので、もちろん後発。

後発の列車は、彼女が相方に会うのにご愛用してた新幹線。


今回、行きの新幹線で平静でいられたので、帰りも大丈夫かと思ったら、ダメじゃん・・・。



前の住居&相方の勤めてた会社跡地に立つ高層マンションを眺めて情緒不安定になってたのがいけない。

動物園に寄って、子供に振り回されて忘れかかったのが新幹線でぶり返した。


それに夕方で疲れてるのがいけない。

行きは時間が早くて疲れてないし、彼女のご愛用の新幹線じゃなかったし。

帰りは足がむくんで、つい“到着まであと何分よ”と時計を見てしまう。

時間の進みの遅さにイラつく。


すると彼女の事を考える。

早番で仕事を終えて、毎週のようにこの新幹線に乗っていた彼女。

私より早く起きて、仕事でもっと疲れてるだろう。

そして1人で乗ったら、時間をもっと長く感じるだろう。

相方が夕飯を食べずに彼女に会いに出かけてたから、

彼女も車内では食べないか、軽くしか食べなかったに違いない。


車内で音楽を聴いて時間をつぶすタイプ? 雑誌を読むタイプ?

ひたすら相方の事を考える?

不倫という自分のいる環境について考える?

やっぱり、相方との長い夜に向けて車内では寝るのがベストか?

でも寝すぎると顔むくむでしょ。

むくみを気にするほど知らない仲でもないか・・・。何度も一緒に朝を迎えてりゃ、どうってことないか。

それにしたって、仕事しながら自分だけが毎週のように会いに通うなんて、なんてすごいパワー。


そこまで、熱く通っていた彼女が、

相方の引越でも別れずに遠距離恋愛していた彼女が、

なんで来なくなっちゃったの?

なんで会いもしない相方ともめたりしないの?

私より相方の事、好きでしょう。

これでいいの?

それともまだ完全に別れない事に何か意味があるの?


考えてもしょうもない事なのに、ぐるぐる頭の中を回る。


彼女が会いに来る日に、よりによって私が帰って来てしまった9月の事もまた思い出す。



暗闇の中を走る新幹線がようやく駅に着くと相方は改札口にいなかった。

あんにゃろう、それじゃ昔と一緒だってばよ。

駐車場へ行ってみても車はなかった。

あんにゃろう、何してんのよ!

今日はね、宅配便で荷物送ったからまだマシだけどね、迎えに来るならちゃんと来てよ!


「おとーさん、どこ?」と走り出す子供を引きとめながら駅前に立っていると、

見慣れた車がロータリーに入って来た。

車を止めて降りてきた相方は「牛乳がなかったから買い物していたら遅くなった」と。


牛乳ねぇ。

それは仕方ないわねぇ。

遠距離不倫中はそんな気を利かせて買い物してくれたりしなかったものねぇ、

自分のことでいっぱいいっぱいで、

実家入りびたりで妻子が留守の自宅なんて気にも留めず、

もしくはムカツク私のために買い物なんかしたくなかったのよねぇ。


で、相方が牛乳と一緒に買ったカップラーメンを夜食にその日は終わった。