歌舞伎座・團菊祭 『極付幡随長兵衛』など | ふうせんのブログ

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小林蕗子のブログです。2013年5月に始めたときはプロフィールに本名を明示していましたが、消えてしまいましたので、ここに表示します。。
主に歌舞伎や本のことなどを、自分のメモ的に発信したいなあって思っています。よろしく!!

前回のブログで書きましたように、團菊祭の演目ごとの感想ブログを書きたいと思いましたが、連休明けからずっと体調をくずしていました。
といっても、週のうち4日ほどは中川の家に帰って4時間から6時間ほど家事手伝いの仕事をして、後の時間は老人ホームの居室での自由な生活という日常に変化ありません。
昨日になって、ある感染症が原因と分かり、抗生剤を処方してもらって、安静にしていました。他に感染するような感染症ではないので、心配することはありません。明日は元気になるでしょう。

この間、私は何も書けませんでしたが、中川右介が「日刊ゲンダイ」に歌舞伎評をかきました。
【“敵役”菊之助を得てこそ生きる團十郎の正義 「團菊祭五月大歌舞伎」の見どころはここだ】2024/05/14 09:26 日刊ゲンダイDIGITAL

 

『極付幡随長兵衛』のところだけを抜粋しますと
――――團十郎は、昼は『極付幡随長兵衛』。何度も演じているので、隙も破綻もない。侠客の親分としての貫禄も十分。敵役の水野十郎左衛門は尾上菊之助で、悪人を平然と演じ、底知れぬ冷酷さをにじみ出す。うまく演じるほど、観客からは憎まれる損な役だが、團十郎に拮抗できるのは自分しかいないと、分かっているのだろう。
 團十郎・菊之助の共演は2月の御園座での『勧進帳』以来だが、歌舞伎座では昨年5月の團菊祭以来。菊之助という敵役を得てこそ、團十郎の正義は生きる。その逆の場合も同じだ。――――抜粋、終わり


なお日刊ゲンダイDIGITALは、出版社の講談社が管轄するサイトです。
講談社関係のサイトには「現代ビジネス」があり、中川右介はそこにも多くの記事を書いています。

また、講談社現代新書から『歌舞伎 家と血と藝』を出しています。

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000210707

この本、ロングセラーなのですが、初版が2013年なので、その後の状況が変わっていますから、改定増補の新版がでるといいですね。
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私のブログでは、世代交代への期待について綴っていますが、歌舞伎を末永く続けるためには、市川團十郎家と尾上菊五郎家、この團菊祭が古典歌舞伎の中核としてゆるぎなく存続していくことが大事だと思っています。
もちろん、私が常に「別格」と位置付けている片岡仁左衛門(関西歌舞伎の伝統を受け継ぐ松嶋屋の当主)と、坂東玉三郎(江戸三座の一つ守田座・守田勘彌の伝統を受け継ぐ大和屋の当主)、このお二方ほか、様々な家の藝の継承も大切です。
それらのことを全部が、末永く広がっていくための要としての「團・菊」。


團十郎ブログ、【稽古終わりました!】2024-04-30 

 

での「團・菊」の会話、一部抜粋
―――――
稽古終わった後に 菊之助さんと、

飯炊き(ままたき)のあと床下で今月は終わりますが、
いつか、
刃傷対決(にんじょうたいけつ)で勝元でたら
いいねー!!!
と話してました。

その時は私は八汐と仁木弾正とやれたら 嬉しいなーと
思いました。――――抜粋、終わり

『伽羅先代萩』で、菊之助の乳人・政岡と細川勝元、團十郎の仁木弾正と弾正妹・八汐の二役。
こんな会話が交わされていることが、嬉しいです。
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というわけで、今年の團菊祭も見どころ満載。
Eプラスが運営するサイト〈SPICE〉に掲載された観劇レポート。
画像も大胆にはいって、舞台の臨場感まで伝わります。
まずは、私の記録のためにサイトに貼り付けます。
【團十郎の長兵衛が客席に登場! 九世團十郎、五世菊五郎の功績をたたえ、四世左團次を偲ぶ『團菊祭五月大歌舞伎』昼の部観劇レポート】 2024.5.10

【菊之助が若君を守り、團十郎が不敵に微笑む『先代萩』、松緑と梅玉が大泥棒になる『四千両』~歌舞伎座『團菊祭五月大歌舞伎』夜の部観劇レポート】  2024.5.13

レポーターは、昼の部夜の部ともに、塚田史香 。

まだ、歌舞伎座に足を運ばれてない方、是非、ご観劇ください。

※ なお、敬称についてですが、プロの芸術家や文筆家の方は広い意味での公人ですので、舞台そのものや作品について記す時は、私は敬称を付けません。昔からの慣例です。プライベートな内容と思われる時は「さん」の敬称を付けます。よろしくご了承ください。