小説『たまのビールと糖尿病』2022.6.25. | まことアート・夢日記

まことアート・夢日記

まことアート・夢日記、こと徳村慎/とくまこのブログ日記。
夢日記、メタ認知、俳句モドキ、詩、小説、音楽日記、ドローイング、デジタルペイント、コラージュ、写真など。2012.1.6.にブログをはじめる。統合失調症はもう20年ぐらい通院している。

小説『たまのビールと糖尿病』2022.6.25.
徳村慎


糖尿病の血液検査が3ヶ月ごとに変わった。
ふん、と鼻で笑いたくもなる。
何が糖尿病だ。僕は、そんなに節制してないぞ。

的村一心(まとむらいっしん)は医者の前では小心者なのに、糖尿病検査の方法が悪いのだと居丈高になって考える。

たまのビールぐらい神様が許してくれるだろう。
ビールとポテトチップスと弁当とカキ氷を買って飲み食いした。

あ〜あ。やってらんない。
たまには、ぱあっとビールでも飲むのが良い。

父親の退院に2日間もかかったんだから、しょうがない、と無理に理由を作ってみる。

一心の父親は、2週間入院していて、退院できる、と電話をかけてきたのが日曜だった。よく考えれば、退院出来るはずもなく、月曜に再び熊野市から伊勢まで、兄と迎えに行くことになった。

その時は父親の認知症を疑ったのだが、せん妄と言って、入院すると軽く呆(ぼ)けてしまうことがあるのだという。仕事のことを電話で聞くとハッキリした言い方をして頭の回転も早い。でも、仕事のことを聞いた翌日に退院してこれるとは、さすがにその時は思わなかったが、なんと退院してしまったのだ。

糖尿病でかかっている医者はH医院なのだが、この医者は、一心の祖父の食道癌を見つけた医者で、すごく腕がある。この医者には親子3代で診てもらっていることになるのだ、とまだ達者な一心の祖母から聞かされた。94歳だったと思う。杖はついて歩くものの、話し方もハッキリしていて、認知症とは縁がない。むしろ、一心の母の方が少し呆けたことを言う時がある。母は73〜74歳だったか。

一心は今年の10月に誕生日が来れば44歳だ。
まだ6月。9月の頭に血液検査だ。
ああ。やだな。
12月にモンスターエナジーのカロリーオフじゃないやつをたっぷり飲んだのがいけなかった。あれは、美味いのだ。油断すると、どれだけでも飲んでしまいそうになる。それとも2〜3人前の弁当を3日ほど続けて食べたのが悪かったか。
オークワの弁当も美味いのだ。お前のとこの弁当は美味いから糖尿病になった、とはクレームを言えない。それに多少不味くても質より量の人間なのだ。量をこなすうちに糖尿病の検査に引っかかったのだった。

糖尿病の一番最初の検査は12月の終わり頃。
そして結果が分かったのが、1月の10日か15日頃だったか。
御浜にある総合病院のK南病院に行った。
そこの女医さんが美人で密かに喜んだのだが、2回行って、病院を変わることにした。お金が無かったからなのだ。個人医の方が安いんじゃないか?、、、という目論見は少しだけ当たった。

そして2ヶ月おきで良いと言われて、6月には3ヶ月おきで良いことになった。

腕の良い医者の見立てだ、間違いない。
けれどもビールはさすがにまずかったかなぁ?
少しだけ反省する一心だった。


最後まで、読んでいただきまして、、、
ありがとうございます♫
😊😅🥲😘😛🤨😋😆