徳村慎
「夢とは何か?」-2
サブロウ「そういや、目をつぶって楽器演奏してみたんだけどさー」
カバ「どうだった?」
サブロウ「うん。一番使いたい、スマホが全く使えなかった。目が見えなくなったらスマホのタッチパネルって無理だわ。ただ、KAOSSILATORは、長年触ってきたんで、だいたいの感じは分かる。。。あとは、キーボードとか三線とかは、逆に、視覚的なものに頼らない方が良いかな、と思ったりね」
テレビの中では牢屋の映像が流れている。
牢屋にはサブロウがいる。牢屋じゃなくて精神科病棟なのだろうか?
思い出せる限りの般若心経をブツブツと唱えながら、壁に絵を描いている。
仏なのかキリストなのか、聖人なのか神なのか。そういう姿を描いている。時には悪魔の姿を描く。サブロウにとっては悪魔も仏なのかもしれない。
いや、悪魔の姿をした神なのか。
テレビの中でサブロウはテレビを見ている。
牢屋のような部屋からは出られたらしい。
そのテレビには、癌(ガン)で余命何ヶ月かの男が映っている。よく見ると、その男もサブロウなのだ。
そして癌のサブロウもテレビを見ていて。
そのテレビではサブロウとカバぽんが会話している。
サブロウ「釣りキチ三平の漫画を兄にあげる夢を見たよ」
カバ「もう釣り漫画は卒業かぁ。。。野球漫画のMAJORは売っちゃったし」
サブロウ「いや、現実では卒業してないんだけど。。。さすがに売るつもりはないし」
カバ「4月が楽しみだよねー。図書館に行く予定でしょ?」
サブロウ「うん。画集とか写真集とか借りたいね」
カバ「彫刻の本とかも良いかもね」
サブロウ「基本に戻って面白いかも」
カバ「別世界の小説とかも良いだろうね」
サブロウ「宮部みゆきのドリームバスターシリーズが面白くて好きだったなぁ。あれの続編が読みたい。。。」
カバ「悪夢はナイトメアじゃないの?」
サブロウ「いいんだよ。ドリームバスターの方がナイトメアバスターよりも語呂がいいんだから」
カバ「あと夢だと、パプリカってアニメね。あとはマトリックスもコンピューターが生み出した夢だったし。インセプションも良かったよなぁ。ああいう映画好きなんだろ?」
サブロウ「好きだね。。。夢は関係ないけど、最近、ターミネータージェニシス観たよ。あれは、すごかった。シュワちゃんカッコいいわー。ターミネーター2の擬似家族的な解釈も良かったけどさ。3は、まあまあ、だし。4になると、完全に別物のSFって感じだったけど。1、2、3、4、ジェニシス、って観た中では、一番の傑作だな」
カバ「ああいう夢が見れたら面白いだろうねぇ」
サブロウ「ターミネーターに追いかけられるのは、嫌だなぁ。怖いよ。。。(笑)
やっぱ映画で楽しむもんだよ。ターミネーターは」
カバ「ところで、なんで少年時代の夢が多いんだろう?」
サブロウ「たぶんね、心は少年のままなんだね。でも、少年時代なんだけど、大人の視点が入ってるんだよ。小学校であり、中学高校であり、大学であり、社会人の図書館でもあり」
カバ「あとは修学旅行は多いよね」
サブロウ「みんなで1つのところに向かうっていうのが良いんだろうなぁ。。。かもめのジョナサン、みたいにさ」
カバ「あれは学校なんじゃなくて、人生なのかもなぁ。。。」
サブロウ「結婚してない時点で人生のタスクからは逃げてるけどね。。。」
カバ「結婚しないのも選択肢のひとつだろ。結婚したい人いないんでしょ?」
サブロウ「まあ、たしかに。結婚したい人がいなければ、結婚は無理だよねぇ」
カバ「他人からの評価が高くても自己評価が低いと不幸。
逆に、他人からの評価が低くても自己評価が高いと幸福」
サブロウ「そうなんだよねぇ。結婚してないってことで、誰かから何か言われても。アイツ結婚してないんだぜ、みたいに言われても、何も思わないなぁ」
カバ「まあ、結婚して幸福な人もいれば、不幸な人もいるわな」
サブロウ「この星でオレが一番だ!
と思っていれば、例えそれが勘違いであっても、幸福だしなぁ」
カバ「この下手な小説で?(笑)」
サブロウ「下手さかげんも含めて最高なのよ」
カバ「なるほど、なるほど、なるほどなっ」
サブロウ「原西さんかっ!」
(つづく)
最後まで、読んでいただきまして、、、
ありがとうございます😊😃😆