小説『オレ、トマト』12
徳村慎
オレ、トマト。それから秋刀魚。氷の美少女。オレたち3人は舟に乗って川を下っている。そして秋刀魚は、カラスにつつかれている。氷の美少女は溶けそうになっている。
秋刀魚は言う。
「カラスよ。なんで、わいの身体をつついとんねん?」
カラスが言う。
「美味しいからだカー」
秋刀魚は言う。
「あっちにトマトもあるぜ」
カラスがトマトをつつきはじめる。
トマトが言う。
「いててて。痛いって。秋刀魚の方が美味しいって。NARUTO的に言えば、美味しいってばよ!」
カラスが言う。
「ポケモン的に言えば、チュー!」
トマトが言う。
「それピカチューオンリーじゃないか!」
氷の美少女が言う。
「溶けちゃう……」
秋刀魚が言う。
「もう少しの辛抱やで、きっともうすぐ魔法使いに会えるから」
トマトが言う。
「コラッ、カラス。あっち行け!
トマトなんか食べても美味しくないだろっ?」
カラスが言う。
「食後のデザートだカー」
ザバッ。
水に住む生き物の腕が舟を掴んだ。
最後まで
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