自作音楽『Keybords』2017.12.3. | まことアート・夢日記

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夢日記、メタ認知、俳句モドキ、詩、小説、音楽日記、ドローイング、デジタルペイント、コラージュ、写真など。2012.1.6.にブログをはじめる。統合失調症はもう20年ぐらい通院している。

自作音楽『Keybords』2017.12.3.
徳村慎

1.オルガン
microKEYAir61
iPhone5s  GarageBand  ClassicRockOrgan


深海から海の表面を見上げるような映像が浮かぶ。ヴィジョンかも知れない。瞑想の音楽としては成功だろう。

人魚のようなものが横切るが海面は、はるか上なのでハッキリとは見えずに揺らぐ。

お金の貸し借りが頭をよぎる。
いや、今は海の中だし、とスルーする。

揺らぐ。大きなものが近づく。巨大なタンカー船か、潜水艦か、クジラなのか。その巨大なものは遠ざかりバラバラにちぎれて消える。

海。深海に音も記憶もない。いや、音も記憶もあるのだが、かき消されるほどに何も物質が無いのだ。地震の原因であるものを探査する我々。我々は小さな潜水艇に乗っている。

小さな潜水艇が見える。乗っているはずなのに見えた。

潜水艇内部。窓の外には小さな魚。いや、潜水艇と比べて小さいだけだ。窓に近づけば巨大なのだと分かる。

魚の1つが近づいて潜水艇をパクリとひとくちで飲み込んだ。

潜水艇は胃袋の中に着地する。水のほとんど無い胃袋。カニが走り回り、ここで生きているものもいるようだ。ヒルのようなものがうごめく。

潜水艇から降り立つ。ライトを点けて辺りを見回す。胃袋の天井は遥か高い所にある。水が流れ込んで来た。慌てて潜水艇に乗り込む。

流されて腸へと進んだらしい。そして脱出。また深海へと出る潜水艇。僕は潜水艇で震えが止まらなくなる。怖かったからか、病気になったのか。巨大な潜水艦が近づく。ものすごく大きい。波でグルグル回ってしまう小さな潜水艇。巨大な潜水艦のハッチが開いて飲み込まれる。

潜水艦の一室で目が覚めた。窓の外には明るい海。魚たちが泳いでいる。魚に混じってウェットスーツのダイバーがいる。人間たちに混じって魚人たちも居る。ラヴクラフトのような世界もあるものか、と考える。ここは、夢と日常の狭間の世界。魚人だって生きている。

潜水艦は沈んで行く。
暗い海へと入っていく。
長いトンネルのようにも感じる深海へ。

窓の外は暗いまま。
天使のような光り輝く翼が背中に生えた人々が泳いでいるのに遭遇する。

天使の1人が僕に気づいて手を振る。
オーム。唱えると笑って光の玉を手から出してくれた。

光の玉は潜水艦の窓から中に侵入する。原子よりも小さな物質で出来ていて電波みたいなものかも知れない。だから窓をすり抜けられるんだ、と考える。

光は室内で大きくなり、僕の背後の人々が逃げようと立ち上がる。僕は光に包まれた。


2.ピアノ
Roland XP-10 
Piano2

雲の上。
ジャックと豆の木みたいに植物がある。ラピュタみたいに浮かぶ島。
雲の上へ大きな鳥に乗ってたどり着く僕と仲間たち。

最初の島から次の島へと走る列車。
鳥から飛び降りて列車の窓や入口から侵入する。

列車は走る。
夕陽が雲間から出て来て照らす。眩しい。オレンジ色の夕陽。

仲間たちと食べ物を分け合ってお喋りしながら椅子に座って旅をする。

都市部に入った。
四角いコンクリートと金属のパイプ。

列車から降りて、駅をエレベーターで登っていく。夕陽がまだ落ちることなく照らしている。ガラス張りのエレベーターはどんどんと上に登る。

駅ビルのショッピングモールで楽器屋に入る。彼女に何か買ってあげないと、と考えて何も買わないことにする。ギターやキーボードやサンプラーパッドの並んだずっと居たいと思える楽器屋を出る。本屋もあるが、彼女は興味ないだろうと、通り過ぎる。

いろんな服が置いてある店。灰色の服に目が止まる。これは気になるけど、あまりにも色が悪いのでやめて、青いトレーナーを買おうか迷う。

彼女は元気だろうか?
青いもので他にも探そうとトレーナーを買って、店を出る。マグカップが欲しい。青色のものを探す。

あった。このマグカップには小さな電球が仕込まれていて、水を注ぐと光るのだという。ゴテゴテし過ぎているだろうか?

迷って、普通の青いマグカップと2つ買う。

確か、青い色が好きな人は大人なのだという。じゃあ、彼女も大人なんだなぁ、と考える。僕は赤やピンクが好きで、派手で自分が一番になりたい人なんだそうだ。

僕も赤いマグカップを買った。

店を出て駅ビルの中の道を戻って本屋へ入る。

本屋にはユングなどの精神や心理学に関するコーナーで立ち読みしてみる。悲しくなったり面白かったり、僕の気持ちは散り散りになってしまいそうだと思う。まるでムンクの叫びのような気分なのだ。

腕時計を見るともう外は暗くなってるだろう時間だ。

小説を探すことにする。
そして上手く見つからないけど、一冊に巡り合った。『海底二万里』の新訳だ。


3.アナログシンセ
microKORG

地底の泥を這いずり回る。モグラの手のような腕を持つ機械でトンネルを掘っている。

泥が次から次へと出てくる。
もっと奥へ。もっと進もう。何十時間経っても同じ状況だ。足腰が座ったままなので痺れてくる。機械の椅子は固すぎる。

やっと宝石が見つかった。硬い壁に当たる。機械を休めて、宝石を見つめる。ひょっとしたら、この宝石の中を掘り進んでいる小さな人間が居るんじゃないか?……と考える。

そして、その小さな人間だって、機械を使って掘って居るのだ。小さな人間は、宝石を見つけて思う。自分より小さな人間がこの宝石の中を掘り進んでいる可能性があるのだ、と。

無限に小さくなっていく人間への想い。

さて休憩を終えて、また、掘り進めるとするか。キーを回してエンジンをかける。機械が震えて目を覚ます。機械のモグラのような腕を壁に突き立てる。

突然、壁が崩れて地面の中に取り残された。機械で進む。後ろも前も泥だらけだ。口の中にも入って来る。僕は生きるんだ。機械で進む。

角度を修正して地上を目指す。
軋むエンジン。
全てが土の中。真っ暗な中を進み続けると、やっと外に出た。

外は、以前に掘った地下坑道だった。
機械で地下を進み、出口を探す。

出口が見えた。ハシゴを登る。

地下室だ。しかし、シャワールームがあるので、身体を洗う。

地上を目指して進むと、地上は核爆弾で破壊された世界だった。

ロボットが歩き回る。敵国のロボットらしい。こっちに銃を撃ってきた。

地下へと逃げる。奴らの見えない場所へ。もっと奥へ。もっと。もっと。

生き延びられてすっかり興奮している。

人間の女性が居た。よく見ると小学生ぐらいの少女だった。

あの戦争で生き延びたのか?
僕は尋ねる。

うん。おじちゃんも?

少女の可愛らしい声を聴いて安心する。
少女のバックパックから食べ物を分けてもらって食べる。


4.FMシンセのベル
microKEYAir61
iPhone5s  YAMAHA FM Essential
Pop Bells


樹木の生い茂る森を歩いている。
空から雪が降って来る。早く山小屋に行かないと凍えちゃうな。でも雪は綺麗だ。

山道はすっかり寒くなって、僕の足の指は、冷たくて痛い。

やっと山小屋が見つかった。
僕は家族が待ってるから安心だと考える。

家族というのは、大きな2メートルぐらいのウサギと同じくらいの大きさのクマと、また同じくらいのネコで、皆んな二足歩行だ。

ウサギはシチューを作ってくれている。
シチューを食べる。外では雪が吹雪となって山小屋を倒してしまうんじゃないかと思うような勢いなのだ。

家族でシチューを食べ終わって、鉄琴を叩こうとしたんだけど、どうにも凍ってしまって冷たいからやめた。その代わりにギターを見つけて弾くことにする。

ネコがポータブルなシンセサイザーガジェットを使っている。KORGのvolca だ。これも冷たくて時々音が出ない時があるらしい。電子楽器は古くなるとそういうことがある。まあ、この室内が寒すぎるんだけど。

ギターの弦で指を切りそうになってるぐらい冷えてる。ギターの弦をペンタトニックにチューニングして、お箸で叩くことにした。volca FMと混ざって良い音だ。

僕は眠くなって布団に潜る。volca の音を子守唄代わりにしながら。

夢の中で雪の降る山道を歩いていた。
樹木が風で揺れている。と思ったら樹木が一瞬だけ笑いながら襲いかかるように見えた。怖くて走る僕。

走ると雪の世界。どこまで行っても白い雪。雪の平原を進む。

雪の平原にキューピッドたちが舞い降りて来る。

それは幻覚だった。
雪がヒラヒラと舞い降りてくるだけだ。あー。これは、花びらみたいだなぁ。綺麗だ。花びらの春を想像する。

春を想像しながら眠る僕。
眠る僕は山小屋の中。
山小屋では皆んな家族も眠っている。
ぐっすりと眠っている。


5.オーケストラ
microKEYAir61
iPhone5s  Roland Sound Canvas
Orchestra

水面に、ポトンと落ちる水滴。波紋が広がる。また落ちて波紋が広がる。また落ちて波紋。波紋と波紋が重なる。複雑に重なっていき、雨が水面を叩いている。

この雨の味は甘い。すぐに降り止んで、晴れてくる。さっきのはマナだったんだな。神様からの贈り物。

神様からの贈り物は何がいい?
誕生日にクリスマス、お正月とお盆に自分にご褒美を買おう。

とりあえず何にする?

えーと、迷うなあ。僕は考えがまとまらない。毛布をもらおうか。そして眠るんだ。

彼女も、毛布にくるまっているのかな?
幸せな日を過ごしていたらいいのにな。

僕は静かに目を閉じてみる。
マナが降った時の感じを音楽にしてみる。あるいは、墨で絵に描いてみる。あるいは、スマホiPhone5s(古いけど気に入っている)を使って詩にしてみる。


6.パッド
microKEYAir61
iPhone5s  KORG Gadget
Helsinki     Northpole

何も無い闇が黄色の絵の具で塗りつぶされた。色とりどりの絵の具で塗りつぶす。幼稚な絵画こそ大事なんだ。幼稚だからこそ大事なんだ。

大事なんだよ。幼稚であるということは。

幼児に戻って考えてみろ。
絵はなぜか描いていたじゃないか。

赤ん坊に戻ると表現が泣き声になっちゃうけど。

赤ん坊の中にはすでに表現する種のようなものが眠っているんだろうか?

だとしたら、胎児には?

だとしたら、精子には?

だとしたら、先祖には?

だとしたら、大昔の生き物には?

だとしたら、バクテリアのような生命の誕生には?

だとしたら、海には?

海は思考出来るのだろうか?
芸術表現を。

赤ん坊の泣き声がする。
いや、胎児の泣き声なんだ。

我々は、なぜ生きているのか?

苦しむために生きてるんじゃないんだ。

でも、全ての人に苦しみはあって。

苦しみから逃れられずにいたりする。

アドラー心理学や哲学を読んでも、納得出来るわけじゃなくて。答えが無いことなんて分かってたのにガッカリして。

そんな苦しみから逃れられる方法は、こうして音楽を聴きながら浮かんだヴィジョンを言葉にすることであって。これが僕の瞑想法なのかも知れないと思っている。

1時間22分11秒の瞑想(ヴィジョン)を終わる。

ようやく瞑想法が完成した気がする。
音楽を聴きながら思い浮かぶ景色を文章にして書いていくのだ。瞑想法は、今はヴィジョンと呼ぶしかない。最後は瞑想法(ヴィジョン)について考えながら音楽が終わった。

全6曲は、オルガン、デジタルシンセ(ピアノ)、アナログ、FM、デジタルシンセ(オーケストラ)、アンビエント専門のシンセ、という構成になっていて、満足した。以前なら、それらを同時になるべく鳴らしたいという想いが強かったが、今はソロで鳴らすのが良いと思えた。

『Keybords』というタイトルで、自由な即興演奏6曲。なかなか瞑想(ヴィジョン)に良さそうな感じで満足している。