随想「ぽつり」2015.12.29. | まことアート・夢日記

まことアート・夢日記

まことアート・夢日記、こと徳村慎/とくまこのブログ日記。
夢日記、メタ認知、俳句モドキ、詩、小説、音楽日記、ドローイング、デジタルペイント、コラージュ、写真など。2012.1.6.にブログをはじめる。統合失調症はもう20年ぐらい通院している。

随想「ぽつり」2015.12.29.
徳村慎


過去とかあの世とかに捉われ過ぎて楽しくない状態はいけない。しかし、楽しいのであれば良いのか。うーん?……暇人だ。暇が有るから色々と考えるのだ。建設的な事を考えた方が良い。(笑)

最近、那智黒石の徳村屋の動きとして、来年(2016年)1月の東京での展示と販売別々の所で予定していて、其れに向けて準備している。ようやく自分に自信が取り戻せたような状態だ。勿論、準備でも難しい部分は出て来そうだが、苦労に勝る喜びを感じている。

今年(2015年)は図書館でかつて借りた本を中古で買って読み直す事が多かった。『シッダールタ』『メタボラ』『ロードムービー』何故僕が其れらを好きなのか。分析すれば自分自身面白い答えが複数見つかりそうだ。

ヘッセ『シッダールタ』は悟りを得る物語。悟りを得てその悟りを否定して行動し続ける人物像。今年の秋ぐらいからだろうか。僕自身、神仏を見失った感じがある。夏頃迄は確実に信じていた神仏の存在が消えたのだ。物欲の所為であるかも知れない。或いは人を羨む心かも知れない。必要なのは買いたい物が存在する事でも実在の尊敬する人物を追い求める事でも無い。人とのコミュニケーションに於いて物欲と羨望は必要不可欠とも言える。しかし、其れらは僕にとって本当に必要であるのか、という問題だ。

桐野夏生『メタボラ』には軽はずみに生きる若者と重みを隠そうとする若者が出て来る。僕自身の浮かれた陽気と喪失の陰気が現れていた。周囲を生かし生かされる事が大事ではなく生きる事が大事なのだという問題に思い当たる。多分、一生此の儘家庭を持つ事無く暮らす事が予想される自分の人生を肯定するかの問題とも言える。

辻村深月『ロードムービー』は少年期の誠実で純粋な輝きを思い出せた。人の夢の形とは何かという問題が想起される。結局、叶えたい夢は、どの部分だろうか。漫画家、画家、美術教師、マルチアーティスト、アニメーター、彫刻家、ジュエリー作家。それらの「どの部分」を自分は目指しているのか。趣味、仕事、生き方。其処を見極めると逆に全てが叶ってしまう気もする。今は何%叶えていて何%は叶えていないのか。そして叶えなくても良い部分を取り除くと○○家ではなく成りたい自分が見えるのではないか。37歳の独身男性が何を言っているのかとお思いだろうが、夢は大問題である。

他にも2015年に読了した本は有る。『方丈記』もそうだ。此れを読む前に『般若心経』『法華経』『歎異抄』『心がラクになる禅』という本を読んで来た。仏教は面白い。何故かと言えば哲学というか科学というべきか。神仏の世界は存在しないと決め付けるのは物質世界に於ける自然科学では正しい。しかし、人文科学の神仏は正しいと思うのだ。「自分だけの仏」という言葉が手塚治虫『火の鳥』鳳凰編に出て来る。来世を望むのではなく現世に於ける神仏を考えたい。『方丈記」では天変地異が起こり、最後に音楽と文芸への楽しみを持ちながら仏に近付く鴨長明の姿が読める。此れを来世思想と捉えてしまうと駄目だ。今の自分に相応しい解釈として「生きる事は現世の神仏を探す旅」とでもしておこう。

『犬神家の一族』『八つ墓村』も面白かった。金田一耕助の出て来る探偵小説だが、ミステリが面白いと感じたのは久し振りだった。謎の解明する姿に気持ち良さがあるのは何事も同じかも知れない。芸術に止まらず普段生きる事にも通じるだろう。何故花が咲くのか、其の回答は「春だから」でも良いし「生物の活動」でも良いし「僕を楽しまそうとしている」でも良いのではないか。

ビートたけしの本も3冊読んだ。『頂上対談』『ツーアート』『巨頭会談』それに加えてDVD『座頭市』も買った。様々な世界を知るには良い本だったし、『座頭市』は風景に流れる自然音を再構築したリズム音楽が好きだ。最後に勝つというストーリーも勿論好きなのだが。

ネットではAmebaブログの小説やメジャー2ndのネタバレブログ、NEVERまとめ、等喜びを覚える物に沢山出会えた。NEVERまとめはオカルトとアートが好きだ。やはり神秘と芸術が僕の脳には気持ち良いらしい。現実逃避かも知れないが現実逃避が現実にフィードバックされて那智黒石に生かせる気がする。

DVDでは長年欲しかった『青春デンデケデケデケ』を買えたのが大きい。高校生バンドの話だ。ホロリと来る映画で大好きだ。他には『バック・トゥ・ザ・フューチャー・トリロジーBOX』と『天使にラブソングを』の1と2。僕は観ていて最後に明るくなる物を求める様に成ったらしい。ビョークの映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』が終わり方が悲し過ぎて嫌だから殆ど見返さない事から来たんだと思う。その意味ではお笑い番組もかなり好きだ。笑いこそ救いとなる。

雑誌だと、ギターマガジン35周年記念号も良かった。僕の持つエレアコのギター1本からどう拡げるか。技術が有ればもっと弾けるし世界は広がる筈。チューニングも様々なものを試した。パーフェクト4th、ナチュラル、ドロップD、ドロップD&G、オープンG(タロパッチ)、
オープンパワーコード(一五一会っぽく)、ユニゾン、シタール(ユニゾン及びスケールのチューン=倍音弦で無数に考えられる)、ハープ(ペンタトニック)、ハープギター(開放弦ベースとギター)、DADGAD、Gワヒネ(DGDF# BD)といった所だ。

楽器に話を移せば、ドラムパッドYAMAHA DD-55を買ってガラクタと共に鳴らしてハイブリッドガラクタドラムを完成させたり。(笑)
長年愛用のSONYのポータブルMDプレイヤーが壊れて、OLYMPUS PJ-35というICレコーダーを買ったり。後は大正琴、Ditto Looperというルーパーエフェクターも買った。iPhoneアプリでは多数の楽器アプリを買い揃えた。去年の年末にはウクレレとヒューマンビートボックスでメロディ、コード、ベース、ドラムを独りでやっていた。これも面白いのだが、楽器を多重録音する事も面白いと感じる。8bit風音楽を作ったり、モバイル楽器のみでアンビエントをやったり、色々作れた年だった。

TVのお笑いではM-1、クリスマスのMステでBABYMETALを観れたのが嬉しかったり。→オタクかいッ。だって可愛いんだもぉん❤︎

色んな事に迷いが出た年でもあったが、考えてみれば素敵な1年だった。→いきなり冷静に??(笑)
年末の那智黒石への取り組みが来年に繋がれば、と考えている。












iPhoneから送信