随想「ぽつり」2015.10.23.
徳村慎
朝早く起きたら時間が沢山有る。何とも至福の時間。取り敢えずCDのDRAGON ASH『LILY OF DA VALLEY』をボイスレコーダーPJ-35に録音している。
物か時間か、という問題で濃い時間や楽しい時間を持つ方に重点を置く事でしか、幸せは見つからない気がする。仕事の時に音楽を聴きたいと買ったボイスレコーダーだが、全く聴けていない。笑える話だ。でも、何かの時のために、こうしてまた、録音してしまうんだなぁ。
早朝の空気が雨戸の外から伝わる。冷えた空気が気持ち良い。これも贅沢な時間だとも思う。仕事の事から離れて急かされるのではなく自然と早朝に目覚める。これ程の贅沢が他に有るだろうか?
物か時間か。物は大事だ。しかし物が絶対的だと駄目になる。物は濃い時間を与える為の道具であり、濃い時間を与えるのが代用の効く物ならば、その代用品で間に合わせるのも1つの考え方だ。
自分の目指す所が、物ではないな、と感じたら、急に気が軽くなった。早朝の時間をゆったりと過ごす事に満足する。
時間を細切れに使って何かをやらねばならないと信じ切って動くのも必要だが、今の僕は37歳なのだ。17歳の頃に早朝6時に美術室で朝練と称してデッサンを描いて夕方18:00に美術部を終えるといった生活は出来ない。身体が付いて行かない。10代でやれた事も出来ない。その代わり無駄の無いシステマチックなやり方を20~30代でやったと思う。しかし、今は、ゆるやかな無駄へと心が動く。時間の豊かさを求めた無駄と言えるだろうか。朝の時間に、ひたすら感謝しよう。
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