随想「歩み」6
徳村慎
これまではAmebaブログでもFacebookでも読み終えていない本を語る事は余り無かったように思う。それでも中間地点の考察も大事だとの認識から書き記す事にする。……っていうか、書きたいだけ。(苦笑)
ヘッセ『シッダールタ』を読んでいる。以前図書館で借りて読んで面白かったので中古で買って読み直しているのだ。
シッダールタとは仏教の祖ブッダの分身として描かれた小説の主人公の名前である。だから小説にはブッダも別人として登場する。
シッダールタは修行の後、カマーラという女性に性愛を学びながら商人カーマスワーミの所で働く。そして、それらの生活に自我が停滞して彼らの生活から抜け出る。
僕も恋愛から抜け出て良かったと考えている。叶わない想いばかり抱いても仕方ないと今は思う。あくまでも僕の恋愛であって人の恋愛ではない。だから恋愛そのものの否定ではなく、僕に恋愛が向いていない、という程度の話である。僕は昨年今年と2つの間違った恋愛を思い描いた。冷静に考えれば分かる事なのに盲目のままで自分を苦しめた。
現代はアイドルの時代だ。
アイドル熱が人々を活性化させる。
僕はこれが健全な事なのだと思えた。失う事の少なさから言えば合理的とも取れる。現実を直視する事の、なんと大切な事か。そして現実の中の夢を持つためにアイドルを好きになる事のなんと健全な事か。日常の自我の無い物ねだりを美しく満たす行為だ。苦しまない世界が広がる。
現実と離れるためのアイドルではない。むしろ現実を直視するためにアイドルを好きになるのだ、と僕自身は考える。好きな女優やお笑い芸人なんかは、ここで言うアイドルなのだ。いや男女関係無く「好き」で良いと思う。
経験しなければ分からない。迷いが糧(かて)になった気がする。人物について気持ちの解決だったと思う。結論。無理して本物の恋愛をしなくても良い。アイドルならば一定距離で愛せる。(笑)
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