『ネコロビ』199「ウソだ。そんなんウソやで。こんな結末アカンよ。何(なん)でみぃなちゃんが死んでオレが生きるんや。夢の中で龍が言うとったのに。命移しかえたらええって。ウソや!」夜中にオババが般若心経を読み終わり、力なく壁にもたれかかる。「なァ。ネコロビや。お前の力でも、わしの力でも、どうにもならんのや。分かるか?」「分からん!分からんわ!そんなん嫌じゃ!」「嫌でも、しゃあない」「しゃあないことあるか!」