月刊やとぴっくす3月号:特集「虹彩と瞳」 | 鳥の思い出

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たまには季節感のある一枚を載せつつ、多摩丘陵お散歩エリアの月間レポートです。というか雑談記事。

 

【虹彩色が左右で異なるホシハジロ】

前回からの追加は1種だけ。2月26日、ため池でホシハジロ(雄1個体)を初認した。このホシハジロなのですが。

 

左右で目の色、つまり虹彩色が異なっている。

「鳥 オッドアイ」で検索してみるといくらか記事があり、なかにはホシハジロでもっと左右差の著しい例もあった。虹彩色をよく見ることは種あるいは性齢識別をする上で重要だが、1個体の左右でも異なる可能性があることを一応は知っておくべきかもしれない。

 

【先生!瞳孔不同です(゚o゚;;】

ついでに、いつか書こうと思っていた別の左右非対称の話。1月27日の記事に載せた、休憩中のハイタカ雌成鳥。

 

瞳(黒目)の大きさが左右でずいぶん異なっているのがわかる。太陽光を受けている右目は瞳孔が閉じ(縮瞳)、受けていない側の左目は瞳孔が開いている(散瞳)。

 

人間(や猫ちゃん)では通常こういうことは起きない。右目で光を受けると、右だけでなく左目も縮瞳する仕組みになっている。ハイタカにはその仕組みがなく、左右それぞれ独立に瞳孔径を調整しているようだ。鳥類と哺乳類とで、視覚情報の処理がかなり違うことをうかがい知ることができる。

 

【ハイタカ個体追跡】

さて、そのハイタカ。

1月27日の記事では5個体の識別を紹介したが、少なくとも4個体をその後も確認している。

 

個体 確認日
1雄幼鳥 11/2、11/6、1/27(別個体の可能性あり追跡中)
2雌幼鳥 12/30、1/8、2/18
3雄成鳥眉なし 1/3、2/42/18
4雌成鳥 1/6、2/17
5性未定の太眉 1/16
不特定 1/21(雌)、2/12

 

一度見分けておくと、いま飛んだのはどれだろう?と気になるわけである。空抜けだけに別個体の空似ということもありうるけど。

 

2月17日、ハイタカ雌成鳥が飛んだ5分後にツミが同じコースを飛んだ。胸腹の斑模様が粗く幼鳥で、よく見ると虹彩の赤い雄のようだった。

 

ツミは羽ばたくときに翼をわりと大きく上げる。ハイタカ45度に対してツミ75度くらい(実測ではなくて印象)。ハイタカがパタパタパタと連続的なのに対してツミはパッ・パッ・パッと断続的に羽ばたく。

 

2月18日、眉なしのハイタカ雄成鳥が久々に水浴びに来てくれた。もう3月。彼らとのお別れが迫っている。春なんか、来なきゃいいのに(笑)