鳥の思い出

鳥の思い出

鳥と自然を楽しむブログです。神奈川県を中心に活動しています。

早くも5月になってしまった。大型連休あまり遠くに行く予定はなし。とりあえず身近な観察記録を残しておく。

 

地元の多摩丘陵(川崎市北西部)では4月7日から11日にコマドリ、センダイムシクイ、ヤブサメ、アカハラ、キビタキと初認が集中した。12〜14日もその流れが続いた可能性は大いにあるが奄美旅行で記録は欠けてしまった。しかしそれはそれ、通常の谷戸通いに戻るとしよう。

 

【4月15日曇り】

小公園でクロジっぽい地鳴きを聞いた。生息環境はアオジと重なるが、チチチという声がアオジより弱く高い感じがしたらクロジの可能性がある。 2月に姿を見ているので越冬したかもしれないし、通過の群れかもしれない。

 

これはアオジ。この個体は警戒心が薄れてすぐ目の前で囀るようになった。数日後に旅立ったらしく、この付近にアオジの気配はもうない。散歩の人も愛着が湧いたようで別れを惜しんでいた。

 

【4月16日曇り】 

もう明るくなった7時前にフクロウの声を聞いた。ときどき夜歩いても聞いてなかったので本当に久々。昨年姿を見たのがまさに4月16日だった。

 

【4月17日曇り】

自宅から近い小公園でヤブサメの声を聞いた。アカハラが増えて活発になってきた。

 

シメは冬の間もいたが、春になって数を増やした気がする。

 

【4月18日曇り】

アカハラ。これは亜種的にどっちなんだろう。おそらく20個体くらい。他種が混じってないか気をつけてはいるけど、アカハラのみ。

 

7時半過ぎ、空高くをハイタカが飛んだ。旋回して消えた方角は北東であり、渡りの個体かもしれない。これをハイタカの終認として扱うと記録をつけ始めて最も遅い。

 

ツグミもハイタカを見送って(?)いた。

 

【4月19日】 

薮から弱いチ、チ、やっぱりクロジがいるんじゃないか??

 

【4月20日 快晴】

小公園でサンショウクイの声、ただし単発でリュウキュウとの聞き分けが怪しい。やっとクロジ雄の姿を視認したが写真は撮れず。

 

【4月21日 曇り】

風が強い。 前日のクロジポイントはかなり気配が濃く、姿も草木の向こうに垣間見えるが撮影にはやはり難渋。溜め池にオシドリ雄1、自宅前にツミ雄。

 

ツミは間違いなく小鳥たちの巣立ちが近いことを知っている(^^;;

 

【4月22日 晴れ】

星空の明くる朝、新メンバーが入るのを期待した。 クロジは気配がなく、抜けたかもしれない。サンショウクイ類の声を聞いたが一度きりでまたもや確定できない…

 

やっとキビタキを撮影できた。アカハラは相変わらず活発だが、ムシクイの声が全然聞こえない。どうした??

 

【4月23日曇り】 

前日の懸念をよそに小公園で確実なエゾムシクイ声を聞いて初認。センダイムシクイも久々に複数聞き、キビタキも数が増えた感じだった。

 

【4月24日小雨、25日曇り】

とくに変わったことはなかった。

 

【4月26日快晴】 

数日ぶりの晴天、週末でゆっくり過ごせたのもありいろいろとイベントが発生した。

・まず、久しぶりにシロハラを見た。

・無印サンショウクイの初認確定。例によって声は微妙だったが、飛翔下面に黒みがまったくなく、頭も白かった。ヤマガラに追われていた。

・15日〜21日のポイントとは別の尾根道でクロジの声。もちろん薮だけど、羽音がするくらい近い。気づかれる前にかがんで待ち…

 

苦節6年、記念すべき個人的川崎市内初撮影のクロジである。ちなみに元データは真っ黒けで、カメラ同梱ソフトで露出調整とノイズ処理をしている。

 

9時ごろ、谷戸に鷹が現れた。

サシバだ。私は4月6日の6羽以来。単独ですぐに通過してしまうと思ったら!

 

どこからともなく他の個体が合流して、計4羽となり旋回上昇。その後東北の方角へ飛んでいった。4月12日に奄美で出発(離島)を見送ったほどの壮大さはないけど、地元の空を旋回する姿もまた素晴らしい。

 

今年送ったサシバはこれで10羽になった。この時間帯、たとえば薮でクロジを探していたら上空をサシバが飛んだことなんか絶対に気づかないわけで、この何倍かは自宅〜MFエリアをコースにしているはずだ。誰か定点観察やってくれないかなあ。


★★★

 

コマドリ以降、スターが現れてくれないことはガッガリだが、地元にこだわらず山へ出向こうと思う。6月前半までは頻度を少し落として谷戸通いも続ける予定。

【2026年春の渡りリスト】

無印麻生区、+多摩区または青葉区、*町田市。今年記録した種は初認日順。今年未記録の種は「2020年以降で最も早かった初認日順」に並べた。


ではまた!


奄美2日目(4月12日)はサシバの渡り、固有種観察、ナイトツアーなどなど、記事を3回に分けるくらい思い出盛りだくさんだった。滞在後半の3日目4日目は時間帯をずらして前半回ったポイントを再訪することにした。

 

 奄美第3日(4月13日)

【龍郷町の水田】

水田地帯でこの日の探鳥を開始した。はじめての南西諸島だけに、お初の鳥の可能性も想定して探す。



すぐに隠れたのでこのカットしかないけど、オレンジ色の嘴からしてふつうのクイナだろうと思う。


これは期待していたお初の一種。シロハラクイナが畦を歩いていた。警戒心は強そうだったが、そうかと思えば舗装路上に出てくることもあった。バンにちょっかいを出しているところも見た。

 



シマアジ雄が水面に浮いていた。奄美で見やすい種なのかどうかはわからない。カルガモは神奈川で見るのと変わらないが、心なしか雌だけ茶色みが濃く見えた気がした。


ここでやっとセッカの写真を撮れた。奄美大島ではセッカが草地の優占種のようだった。

 

時期的なものなのか、滞在3泊4日のあいだホオジロ科の鳥をいちども見ていない。大瀬海岸でアオジらしき声を一度聞いたが確定できなかった。ちなみに『奄美の野鳥図鑑』(文一総合出版)によればホオジロは奄美大島では迷鳥扱いらしい。

 

ついでに。セキレイ科で確定できたのはキセキレイのみだった。前日あやまる岬でタヒバリ類らしき飛翔を見たが同定できなかったのが悔やまれる。

 

さて、水田にはこんなのもいた。


タシギではないジシギ類。Gallinago sp.というやつ。尾羽展開を30分だけ待ってみたものの、けっきょく奥へ行ってしまい同定をあきらめた。

 

【奄美自然観察の森】

前日と変わらずアカヒゲやルリカケスは活発だったが、オオトラツグミは見つかる気がしなかった。旅の恥をかき捨てて何人かに話しかけてみたものの有力情報は得られず。固有種以外の新規もとくになかった。


駐車場わきのサクラの実が食べごろで、絶えずズアカアオバトが来ていた。


シジュウカラもメジロも私の目には関東のものと大きく変わりなく見えた。

 


ヤマガラも。暗い照葉樹林のせいかややオレンジ色がくすんで見えたかもしれない。

 

【用安海岸】

昼食後、さすがに疲れてきて宿に戻って少し休んだ。

 

1枚くらいは南の海らしい作例を^^;


飛んでいるのはリュウキュウツバメ。南西諸島では普通種だと思われるが、個人的には初記録種である。尾羽がショボく、下尾筒にウロコ模様がある、などが無印ツバメと違うところ。


【大瀬海岸】

シギチは相変わらずムナグロが多く、それに匹敵するくらいメダイチドリが増えていた。前日のメンバーに加えてオオバン、ヒドリガモ、シマアジ、セイタカシギ、タカブシギも浅瀬に来ていた。



セイタカシギとヒバリシギのコラボ。コラボと言えるだろうか。


【宇宿のサトウキビ畑】

畑の際にタヒバリ類やクイナ類でも出てこないかと思い農道を何本かゆっくり走ってみた。しかし結果的にはほぼ無駄足だった。


こんな景観。いろいろいてもよさそうに思えたのだが、やはりセッカの声だけが元気に響いていた。


スプリンクラーに止まっていたのは普通のノスリだった。4月の奄美にノスリがいることが普通なのか私にはわからない。滞在中ただこの1個体しか見ていない。


【龍郷町の山道】

自然観察の森に上がっていく道の途中まで、昨日のナイトツアーの真似事を少しだけ試みた。窓を開けて車をゆっくり走らせるとリュウキュウコノハズクの声が断続的に聞こえた。


まあ声だけでもいいかと満足しつつ道を下ると、小型のヘビが道端を這っていた。


これは、ヒャンで間違いなさそう。

今回奄美で私が見たヘビはハブ、ヒメハブ、ガラスヒバァ、そしてこのヒャン。これにより、奄美固有の毒ヘビ4種をコンプリートした。観察、撮影は距離をとり、安全第一で行っていることを強調しておく。


 

 奄美第4日(4月14日)

最終日は暗いうちから自然観察の森へ行ったが、やはりオオトラツグミの声を聞くことはできず、当然姿を見ることもできず、今回の記録に加えることをあきらめた。


かろうじてアカハラを見たのと、帰りの車道で確実なサンコウチョウの声を聞いたことが山での新たな記録だった。サンコウチョウは関東で聞くのとまったく同じ声に聞こえた。



コムクドリの群れは60くらい。何か混じってないか見たけど全部コムクドリだった。


土産を買ったり、資料館に入ったりする時間も欲しかったので、早めに探鳥を切り上げた。


今回の島旅、小鳥(スズメ目)は固有種を除いてやや期待はずれだった。タイミングを外したと言えばそれまで。オオトラツグミの声を聞くなら3月がよさそうだし、夏鳥系をもっと見るなら5月頃がよいのかもしれない。


奄美大島は想定以上に広大な島で、道もまっすぐではないので移動にかかる時間と労力をふまえて探鳥計画を組む必要がある。次回は宿泊地など工夫して、西南部の湯湾岳公園や宇検村を訪れ、さらに加計呂麻島にも渡ってみたいと思う。いつになるかわからないが、奄美への再訪を誓う。


というわけで、恒例の鳥合わせで奄美探鳥シリーズをお開きにします。お付き合いいただきありがとうございました。

 
分類(目) 確認種(目録改訂第8版順)
カモ シマアジ、ヒドリガモ、カルガモ、コガモ
ハト キジバト、ズアカアオバト
ツル クイナ、バン、オオバン、シロハラクイナ
チドリ 【シギチ】セイタカシギ、ムナグロ、ダイゼン、ハジロコチドリ、コチドリ、シロチドリ、メダイチドリ、チュウシャクシギ、オオソリハシシギ、キョウジョシギ、オジロトウネン、ヒバリシギ、トウネン、アマミヤマシギ、タシギ、ジシギ類未同定、ソリハシシギ、キアシシギ、タカブシギ、アオアシシギ、ツバメチドリ
【カモメ】アジサシ類?未同定
ミズナギドリ オオミズナギドリ
カツオドリ カワウ
ペリカン アカガシラサギ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、クロサギ
タカ ミサゴ、サシバ、ノスリ
フクロウ アオバズク、リュウキュウコノハズク
ブッポウソウ カワセミ
キツツキ コゲラ、オオアカゲラ(亜種オーストンオオアカゲラ
スズメ

 
リュウキュウサンショウクイ、サンコウチョウ(声のみ)、ルリカケス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、リュウキュウツバメ、セッカ、メジロ、ムクドリ、コムクドリ、アカハラ、アカヒゲ、イソヒヨドリ、スズメ、キセキレイ、カワラヒワ、アオジらしき声

(下線は個人的に初記録の種または奄美固有亜種)


  

 第2日(4月12日)夜

【奄美市住用町】

奄美大島における夜の野生生物観察については、先輩たちの記事が数多くある。問題はどこまでその追体験ができるか。私に限って何も見られずに終わる可能性は十分ある…そんな不安も抱えつつ、予約したツアーの集合場所へ向かった。

 

ナイトツアーの運営会社は複数あって、サービスも料金も大きな違いはなさそうだ。私はスローガイド奄美を利用した。

 

住用川河口のマングローブ原生林は有名で、カヌー体験などの名所でもある。奄美自然観察の森のある龍郷町から、島の中心市街地の名瀬を経由してここまで1時間以上かかる。

 

まだ薄明るい時間帯からホホッと尻上がりのリュウキュウコノハズクの声、ホーホーというアオバズクの声が聞こえてきた。ガイドからツアーの説明を受けているとき、グェッという声とともに羽音が近づき、遠ざかっていった。


「たぶんヤマシギの声ですね」

姿を拝むことはできるだろうか!?

 

看板に記されている通り、夜間の通行と観察には一定の自主ルールが設けられている。私のような一見のカタギがこれらを守り安全に観察をさせてもらうなら、やはりツアーをオーダーするのがいい。この場でもそう思った。


さて、ツアー車(4WDのSUV)に乗せてもらい、19:30から三太郎峠越えの旧道に入った。ときおり雨がパラパラと降ってきて、湿気に満ちた生あたたかい夜だ。飾らない好青年のガイドいわく、生き物が活発に出てくる雰囲気らしい。


条件は悪くないってことか…

期待させるじゃねえの(^-^)o

 

☆☆☆

 

コースに入ってものの数分でアマミノクロウサギが登場。この後もたびたび現れ、数は2時間で20を超えていたと思う。のそのそ逃げる個体もいれば、あまり動じずに葉っぱを食べている個体もいた。総じて行動はのろく見えた。

 

少しでも明るいレンズがよかろうと思い、300mm f4の単焦点(画角的には460mm相当)を装着してツアーに臨んだが、車窓真横だと道端までの距離が足りずアマミノクロウサギの全身が収まらなかった。ズームのほうが使い勝手はよかったかもしれない。

 

スマホという手もあった。

もさっとした毛並みとトロい動き。コアラに通じるものを感じた。

 

☆☆☆

 

19:50、リュウキュウコノハズクの声が近く、鳴き交わしているように聞こえたところで、ガイドが声の方向にライトを当ててくれた。

 

\(◎▽◎)/
リュウキュウコノハズクの姿をあっさり見ることができた。

彼らの声はコース随所から聞こえてきて、個体数はかなり多そうだった。奄美の夜の樹上は彼らの天下なのだろうか。
 
image

お休み中のキジバト。奄美大島に土着の鳥たちは細い枝や電線で休むものが多いらしい。沖縄のヤンバルクイナも夜は樹上で休むというし、ハブという捕食者の存在が鳥たちの生態に影響を与えていると考えるのは不自然なことではない。


そしてそのハブが目の前に登場した。それまで漠然としていた恐怖が現実に下りてきた感じ。


しかし正直言うとハブも見るだけで済むなら見たいと思っていたし、奄美固有種かつ日本一美しいカエルと言われるアマミイシカワガエルも出てきてくれた。生き物たちが活発に出てくる条件は本当に整っていたようだ。

☆☆☆

20:40、2時間のツアーが終盤にさしかかってきた頃、すでに好感度マックスのお兄様が電線止まりのアオバズクを見つけた。

10キロ以下の低速とはいえ、次々と生き物を見つけるのはこの道を走り慣れたプロでこその技であろう。亜種はよくわからない。少なくとも声は関東で聞くものと違わなかった。


そして20:53、ついにアマミヤマシギ降臨!

 

というか直立不動だった。

ヤマシギとの細かい識別点をゆっくり観察することはしなかったが…


写真によっては額側から1番目の横斑が2番目より細いようには見える(無印ヤマシギは同じ太さらしい)。ただそもそも、それらの横斑自体があまり明瞭でなかった。まあ足もガッシリしてるし、アマミヤマシギでいいだろう。


観察したのはこの1個体のみ。日によっては複数見られることもあるそうだ。


図鑑を見る限りケナガネズミやトゲネズミには見えず、おそらく外来種のクマネズミだと思われる。


予定通り約2時間で峠道のナイトツアーが終了した。この結果は大当たりなのか、わりと普通なのか…それは何度も行ってみなくてはわからない。でも間違いなく大満足である。


☆☆☆


余談。奄美大島の郷土料理として鶏飯(けいはん)が知られている。蒸し鶏の出汁茶漬けみたいなもの。今はニワトリの肉が供されるが、昔はヤマシギを使っていたという説がある。


日頃私は白米に汁をかけることをあまり好まない。アンチつゆだく派なのだが、その話を聞いたら急に興味をそそられ、翌日の昼は専門店に入ってみた。


ひと口ひと口、心の中で涙しながら鶏飯を味わいました。


この奄美探鳥シリーズ、次の(4)で最終回にする予定だったのですが、そうすると3日目4日目の尻すぼみ感が露骨になるので、もうひとつ足すかもしれません(^^;;


〜どっちにしても、つづく〜


いや、だらだら続くのも考えもの。予定通りやはり次回(4)で最終回としたいと思います。