鳥の思い出

鳥の思い出

鳥と自然を楽しむブログです。神奈川県を中心に活動しています。

夏鳥たちの活発な5月、夜に新たな試みを始めてはみたものの中途半端に終わってしまった。朝は朝で既知の低山帯と林道めぐりに時間を費やし、たいした写真もなし。ここ数年お決まりの流れである…いかんなあ。

 

それでも何かしらの発見がなかったというわけでもない。粛々と記録を綴ることにする。

 

 よるたんデビュー

5月9日夕刻、サンコウチョウとホトトギスの声を神奈川県内で初認した。この日はそのまま、有望と思しき山域ではじめて夜の(声の)探鳥を試みた。

 

枝を伝って歩くムササビの姿をなんとか見つけたほか、フクロウの声を聞いた。そしてもう1種、予習していた音源のひとつに酷似した、小型フクロウ類らしき声を聞いた。しかし声は一度限りで、録音もできなかった。

 

17日はその周辺の山域をクルマで流しながら声のひとつも拾えないかトライしてみた。だが、そんな安直な方法はまったく通用しなかった。鳥の声は何も拾えず、単なる夜道の肝だめしドライブで終了した。

 

23日、9日の再現を期して同じポイントへ行ったものの、現場にたどり着くなり本降りの雨に見舞われた。俺はどうやら夜に嫌われている。今シーズンの再訪は難しそうだ。

 

 梅雨入り前の低山めぐり

すこし戻って5月16日。

毎年通っている既知のポイントをまわった。

 

サンコウチョウを2箇所で確認した。夏鳥としては遅めに渡ってくるほうで、例年繁殖地では5月下旬から6月にかけても数を増やしてくるように感じる。

 

エナガはもう巣立ち雛というより幼鳥というところまで成長していた。

 

抑揚なくリリリッと鳴きながら、リュウキュウサンショウクイが盛んに飛び回っていた。ここは私が無印サンショウクイをはじめて見たまさにその地点。それから9年の月日のうちにすっかりリュウキュウのテリトリーになってしまったようだ。

 

元気にさえずるオオルリの姿もあったがあまりにも遠く高く、美声を堪能するにとどまった。

 

植林帯ではニホンリスをよく見かける。硬いクルミの殻を齧って食うところまでは見せてくれなかった。

 

斜面から下りてきたアナグマはこのあと車道をゆっくり渡った。この道はそこそこクルマが通る。気をつけてくれよと祈るばかりである。

 

5月26日。

アカショウビンの声を聞いてもいい頃だ。まだ暗いうちから実績エリアをまわったが…この日それらしき声を聞くことはなかった。

 

アオバトが桑の実を食べに来ていた。私の認識では山のアオバトはとても警戒心が強く、たいてい先に気づかれて即飛ばれる。手前の葉がブラインドがわりになって観察することができた。


キビタキのほかにはクロツグミ、ヤブサメ、センダイムシクイ、イカル、ツツドリなど、気配は濃いのになかなか姿を見られない。これまた毎年のことだ。


5月30日、この日はわりといろいろなことがあった。

まずアカショウビンの声を今季初聞き。谷深く、遠くから一度きりで、とても姿を見られる雰囲気ではなかった。



ホイホイというサンコウチョウの声を聞くとどうしてもクルマを止めて時間を使ってしまう。


 変わり果てた林床

少し標高を上げて県境のブナ林へ行ってみた。コルリを見やすい場所だったのだが、今年はどうだろうか。


『コルリペアと期待の声♪』6月上旬、県内夏鳥観察ポイントへ。寄り道して昼前の到着となったが・・・着くなり耳に入って来た声は!?今いちばん聞きたい声(のひとつ)。だがすぐに鳴き止んでしま…リンクameblo.jp

3年前は写真も撮っている。その頃すでに林床の笹はスカスカになっていて、コルリはそこまで植生にこだわらないのではないかと考えていた。



白骨化とか砂漠化とか言われる枯れ果てた林床を見ると心底から落胆する。けっきょくこの日コルリの声は聞こえなかった。ついに途絶えたか…


ちなみに今年大山でコルリが鳴いていた環境は保護柵に守られた下草だった。人為的とはいえ植生保護の果たしている役割は大きいと感じた。

 

キビタキを追い払うようにオオルリが現れた。近くに雌が虫を捕えている様子もあり、おそらく斜面のどこかに雛がいたのだと思う。


この日(5/30)はジュウイチとカッコウの声を今シーズン初めて聞いた。カッコウの声は明らかに神奈川県内から聞こえていたので、個人的には県内初記録ということにする。


★★★


とある事情により、思う存分遊べない日々がしばらく続く見込みです。今まで以上に気まぐれ更新になると思われます。同好皆様のブログを細かに拝読できないのは申し訳ない限りです。


これまでの観察記録は上げるつもりでおりますし、縮小気味でも探索自体は続けますので、たまにのぞいていただければ幸いです。


ではまた!



さわやかな新緑の候は束の間、多摩丘陵は湿気と蚊に悩まされる日が増えてきた。約ひと月あいての谷戸ログ、はじめに最新初認日リストを掲載する。

 


今年記録した種は初認日順。今年未記録の種は「2020年以降で最も早かった初認日順」に並べた。

残念なことにオオルリは今年も確認できず、コルリの記録も途絶えてしまった。近隣のポイントではどちらも情報あり余計に悔しい。

 ホトトギス

さて、5月に入ってから3種の初認があったのでその記録を簡潔に。5月19日の明け方まだ暗いうち、自宅でホトトギスの声を初認した。

翌5月20日、高らかに歌いながら谷戸を渡るホトトギスの姿を見ることができた。7年分の記録から、ホトトギスはかなり正確に5月中旬にやってくることがわかる。


 サンコウチョウ

5月24日、メインの大公園には夏鳥気配がまったくなく、とぼとぼ帰る途中の小公園でかすかにサンコウチョウの声を聞いた。再現性なく録音もできなかったがたしかに本物だったと思う。


5月25日早朝、前日声を聞いた場所でしばらく待機するも声はなし。しかし大公園の杉林からなじみの声がきこえてきて、さほど待たずに尾の短い個体が広葉樹林に出てきた。


 

写真のほかにもう1個体、やはり尾の短い個体がいてお互いキュルキュル鳴き交わしていた。ペアリングということも考えられなくないのだが翌日以降は気配がなく、一日限りだった可能性が高い。サンコウチョウは6月7月にも来た実績がある。尾の長い雄にも期待したい。


 5年ぶりのオオムシクイ

5月29日。2021年を最後に欠席の横棒続きだったオオムシクイの声が聞こえてきた。ビチッ、ビチッ、チョチョリチョチョリ♪


そこは5年前に声を聞いたのとまったく同じ林だった。


出勤日じゃなければもう少しマシな写真も撮れたのにと悔やみつつ証拠写真で観察終了。でもこれでよい。オオムシクイのリスト返り咲きは青い鳥欠席の穴を埋めて余りある。


これがあるからマイフィールド通いをやめられない。


 初夏のフォト&ツイート5選


センダイムシクイ(5月5日)

春のムシクイ類は声で識別できるが、鳴かない個体を発見することもある。


キビタキ雄(5月12日)。5月29日時点でまだ少数鳴いている。春や初夏に雌を見たことはない。


オシドリ(5月12日)。5月2日、雄単独で溜池にいるところを見つけた。5月13日を最後に見ていない。故郷あるいは仲間のところに渡れたのだろうか。


ヤマガラ幼鳥(5月24日)。だいぶヤマガラらしい色になってきた。まだ親から餌をもらっていた。


シジュウカラの親子(5/24)。巣材の草?いや、よく見るとおいしそうなごちそうだった(^ ^)


初夏のやとログをお届けしました。

ではまた!



5月6日。丹沢山地を代表する信仰の山、大山(おおやま)に登ってきた。わりと最近『ブラタモリ』で紹介されたこともあり、神奈川県外のかたにも知られているかもしれない。


川崎市北部から見る大山と丹沢主脈。


そんな人気の山にもかかわらず(人気だからこそとも言えるが)私にとっては探鳥空白地帯であり、いずれ埋めなくてはと思っていた。低山帯ではオオルリくらいは見られるだろうし、標高を上げれば植生しだいでコルリも来ているはずだ。どちらも今年は地元に立ち寄ってくれなかったので、できることなら姿を拝みたい。


伊勢原駅からバスに乗り、終点で下車。「こま参道」を15分くらい歩いて大山ケーブル駅に着く。小学生のとき兄に連れられて初めて大山に登ったときにはケーブルカーに乗った記憶がなく、初乗車だと思う。


下社駅でケーブルカーを降りたら、山頂への最短ルートである表参道ではなく、なだらかな雷ノ峰尾根へ向かう巻道ルートを進む。「かながわの探鳥地五十選」と記された標柱にかろうじて気づいた。選定は三十数年前と聞くから、この廃れようにも納得である。



カケスがすぐ近くの横枝に止まった。この巻道では予想通りオオルリのさえずりが聞こえてきたほか、キビタキ、クロツグミ、センダイムシクイ、遠くからはツツドリ、アオバトの声も届いた。


尾根の開けたところから相模平野と、大磯の丘陵を見下ろす。照ヶ崎海岸で海水を飲むアオバトはこんな感じで海を見ているのだろうか。


標高800メートルくらいからブナ林が現れ、期待どおりコルリのさえずりを聞くことができた。 声はいっときほんの数メートルの距離まで近づいたが、植生保護柵に守られた密な低木林内にいて、姿を見るのは難しそうだった。保護柵外は鹿に食い尽くされた貧弱な植生で、やはり笹はまったくなかった。


ブナ林に移行するあたりのモミの木からはキクイタダキの高調なさえずりが聞こえてきて、時期的には繁殖をうかがわせる。ヒガラ、ヤマガラも餌を咥えていた。ほか、山頂直下ではツグミ類の地鳴き。一瞬姿も見たがおそらくアカハラだったと思う。



大山山頂は人だらけで、とくに若い人や外国人が多かった。江戸時代から盛んだった大山詣でが形を変えて現代も続いているということだろうか。最短コースの表参道は急斜面で、なかなか神経を使う下りだった。


鳥の写真は登り始めのカケスだけ。ちょっとさびしいのでオオルリとコルリの録音をつけておく。瑠璃色の姿は脳内で補うに留まった。



これからの時期、人の少ないコースや林道を歩きたいところだが、奥多摩での熊被害を聞くと丹沢でも意識しないわけにいかなくなってきた。どうしたものかな…


ではまた!