鳥の思い出

鳥の思い出

鳥と自然を楽しむブログです。神奈川県を中心に活動しています。

田んぼめぐりのその後は地味な経過をたどっている。8月22日から9月5日まで計6回まわり、シギチの初認種はタシギとクサシギの2種だった。渋い。


【神奈川田んぼめぐりシギチ初認日リスト】

種名\年 2026 2025 2024 2023 2022 2021
タカブシギ 7/25 8/09 7/27 8/13 8/21 8/12
トウネン 7/25 9/21 9/16 - 8/21 9/04
オオジシギ 8/11 - - 9/09 - -
チュウジシギ 8/15 9/13 9/07 9/05 9/04 -
タシギ 8/25 8/16 9/07 9/05 8/27 9/04
クサシギ 8/25 7/19 8/03 8/13 9/10 9/05
ヒバリシギ 未 8/26 9/21 7/23 8/20 9/05
セイタカシギ 未 9/02 8/24 - 9/10 9/01
ハマシギ 未 9/21 - - - -
ツルシギ 未 9/24 - - - -
ウズラシギ 未 9/24 - - - -
ムナグロ 未 9/30 - 8/26 8/20 -
オジロトウネン 未 9/30 - - - 9/05
エリマキシギ 未 - 8/31 9/03 - 9/01
ソリハシシギ 未 - 8/31 - - -
アオアシシギ 未 - - 8/26 - -
ハリオシギ 未 - - 9/09 - -
アカエリヒレアシシギ 未 - - - - 9/04
神奈川県内の水田に限る。観察種は「いちばん最近記録した年の初認順」に並べた。ご利用のデバイスや設定によってはレイアウトが崩れて見苦しいかもしれませんがお許しください。


8月11日の初認以降、毎回1個体はオオジシギらしきジシギを見ていたが8月29日が今のところの終認となっている。かわってタシギが増えてきた。

 

タシギは他のジシギ類に比べて上空を高く長く飛び回ることが多い。矢印に示した通り、翼後縁(次列三列風切)の白線はタシギの特徴である。

 

そのタシギを狙って現れたハンターはハヤブサ幼鳥だった。この後は両者とも急降下して見えなくなり、すぐにハヤブサだけが上昇してきた。タシギは草むらにでも逃げおおせたのだろう。


8月30日、わりと近場の田んぼにもタシギとクサシギがいた。残念ながら翌々日に行ったら水が抜けて乾いてしまっていた。


さて、9月に入った。水のある休耕田にはまだまだシギチはやってきてくれるはずだと信じて通い続ける。


雨覆の軸斑は黒くて太いのだが、その羽縁や三列風切には際立った特徴を見出せない。背中のV字マークも明瞭ではなかった。


惜しいけど(笑)無印トウネンの幼鳥だろうと思う。


タカブシギとトウネンのコラボ。


タシギが順調に増えてきた。9月中旬までは他のジシギもいるので、もちろん畦も一本一本チェックする。


9月5日、例年だとジシギ類のピークだと感じているこの時期だが、タシギばかりだった。


 

これから歩いていく道の真ん中にタシギを見つけてしまったら…あなたはどうしますか(‘jjj’)


秋雨前線が居座り、雨の日の探鳥が多くなりそうですが安全第一でお探しください(笑)ではまた!

 

8月15日。


前回記事のジシギポイントを再訪した。ここでは4日前に少なくともオオジシギをひとつ確定させている。より鮮明な尾羽を撮影したくなるのは必然であるが、その上の目標は尾羽を見なくても当たりをつける技量を向上させることだ。


到着早々1個体見つけた。


目の位置が高く、目先のスペースが広い。角度や姿勢によるがでこっぱち寄り。これはオオジ顔と言ってもいいかもしれない。


ミミズを捕食。肩羽の一部に幼羽(羽縁が丸く細く白い)を残しており、幼羽から冬羽に換羽中だと考える。以前確定させたオオジシギはこういう羽衣だった。


採餌がひと段落するとそわそわし始め…


飛び立つ寸前、尾羽を右に振ったタイミングをとらえた。数え方にもよるが15枚。完全に開いてないので総数はあてにならない。しかし外側尾羽は白地メインでまさしくオオジシギのパターンだ。


その飛び立ち。翼下面(下雨覆)は濃い灰色の横斑が密に並び、白く抜けている部分はない。つまりタシギは否定される。


オオジシギはあまり高くを飛ばず、田んぼ5枚ぶんくらい先の畦か草地に下りた。識別は済んだのでもう追わない。逆方向へ歩いてみた。


草刈りから少し時間のたった休耕田。秋の刈田を思わせる一角にもジシギが潜んでいた。


写真の2個体のほか画面外にもう1個体いた。草の中で採餌も給水も(伸びも)完結するらしく、なかなか開けたところに出てこない。距離をとって待つしかない。


この個体は羽縁の色が明るく、全体的に淡色に見えた。


いちばん羽衣の見やすい画像は残念ながらブレてしまった。典型的な幼羽は見られず、淡色羽縁の雨覆(白といってもいい)や肩羽の一部は夏羽かもしれない。オオジシギ成鳥夏羽後期を候補筆頭に挙げる。


さて、私はひとり。観察対象が複数いる状況では虻蜂とらずになりがちである。別の1個体も動き出したので、そっちも見なくてはならない。


オオジシギを見慣れた目で見ると、顔はじめベースの色が明らかに黒っぽい。肩羽羽縁は全体的に暗色よりのバフ色であり、おそらく冬羽で整っている。


地黒なのもあって目先のスペースは最初に紹介した個体と比べて狭く見える。主観的相対的、でも経験からしてチュウジシギの可能性がきわめて高いと考える。


直感的に、濃淡明暗の差がここまであるなら別種でもおかしくないと感じていただければ幸いです。反論や、何が違うのかやっぱりさっぱりわからないというご意見ももちろん尊重します(^^;;


参考画像をひとつ。

2024年9月、尾羽で確定させているチュウジシギ。





8月11日。
謂れのはっきりしない山の日に、私は山ではなく田んぼに出かけた。水面はいくらかあったがシギチの気配はなし。それはまあ想定内であり、早々に河口にでも移動しようと思ったその矢先、ジェッという声とともに何かが飛んだ。
 
ジシギ類だ。はじめ3羽で飛んでいて、着地したあたりに向かう途中で2羽がまた飛んだ。翼下面が一様に暗色であり、少なくともタシギでないことは言える。
 
比較のためタシギの飛翔(2025年8月16日、神奈川県)。翼下面に明瞭な白い部分がある。タシギか否かを識別するには飛んでいるところを見るのがいちばん手っ取り早い。そして、着地前は尾羽を撮影する絶好のチャンスでもある。
 
明瞭には捉えられなかったが外側尾羽は白い部分がメインに見える。オオジシギで良さそうだ。田んぼと畑の境目にある畦に下りたようなので、慎重に接近した。
 
ひとつ見つけた…けど草が深すぎてこれではきびしい。
 
別個体が飛び、また着地を捉えるチャンスがあったのだが反応が遅れた。今どきの機種なら被写体認識やプリキャブチャーの恩恵で識別画像の歩止まりも上がるんだろうなあ。
 
周辺を少し歩いてみたところ、畦の奥に3個体目を見つけた。
 
この角度で見ると目の前の淡色部分が広く、いかにもオオジシギらしい顔に見える。
 
ときどき田んぼに下りて水を飲み、畦で餌をとっていた。尾羽の手入れをしたようにも見えたがこれまた草に阻まれた。

おのおの居場所が定まったのか飛び回ることもなくなり、畔での動きも停滞したので、別エリアをまわってみることにした。
 
★★★

畦をひとつひとつ見ながら約2時間まわり、なんとか1個体見つけた。過去、タシギ以外にこれといった実績がないエリアだった。
 
上面は幼羽と冬羽が混ざっていて、均質性がなく乱れた感じ。以前、尾羽を見て同定したオオジシギがこのタイプだった。
 幼羽:羽縁が丸く細くて白い
 冬羽:羽縁が太く暗めのバフ色
(夏羽はよくわからないけど、羽縁は冬羽より明るいはず)
 
反対側に回り込んだら意外と近く、草も浅めで尾羽展開を待つにはよさそうだったのに…
 
いきなりダイサギが接近してきて飛び去ってしまった。まさにそのときレンズを向けていればよかったのだが。
 
逃げた先は残念なことに草が深かった。でも、これもオオジ顔と言っていいような気がする。
 
伸びをしたものの草の中。
尾羽の全容を観察できなかった( ;  ; )
 
過去6年、私のジシギ実績は9月前半に集中しており、8月の探索は課題だった。とはいえ何か探し方を変えたわけではなく、やっとオオジシギの波にタイミングが合ったのだと思う。8月15日、再訪したので次回はこの続編の予定です。