ツミは冬場も活発だった | 鳥の思い出

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12月上旬、川崎市。

出勤前の早朝探鳥をしようと家を出てすぐ、背後からシジュウカラのアラームコールが響いた。振り返ると電線には予想通り、ツミが止まっていた。


赤い目をした雄成鳥。これまで自宅周辺の住宅街で電線電柱に止まったのはすべて雄成鳥である。


どうやら年間を通じて狩場にしているらしい。昨年6月中旬のこと。夕刻ツミの声を聞き、外に出ると低くを飛んでいる姿を確認した。わずか数秒のことであやしいがその時は雌に見えた。


しばらくして、クルマのボンネットに小鳥の羽根が散乱しているのに気づいた。『羽根識別マニュアル』で照合したところスズメだった。

 

さて12月下旬のある日、メインのフィールドへ行く途中にある公園。朝から人が多くて省略することが多いのだが気まぐれに寄ってみた。


林縁にはヒヨドリ、メジロ、カラ類、リュウキュウサンショウクイ、アオジ、シロハラという安定した面々。


公園の裏手一角にある杉の木で。すぐ頭上の枝から出た尾羽だけが最初に見えて、何かをつつくような動きを繰り返しているのがわかった。ヒヨドリはそういう動きをしない。少し後退りして角度を変えるとなるほど、赤い目玉が垣間見えた。大きく回り込んでみよう。


見えた。採餌の様子をそのままゆっくり観察することができた。体下面の赤みからして、最近住宅街に現れたツミ雄成鳥とよく似ている。


採餌を終えたツミは飛び立った。何を食ったのかは気になり、ツミが去った後で枝の下をよく見たのだが羽は1枚も落ちていなかった。別の場所でさばいてきたのだと思われる。


食後は数本隣のクスノキの木に移って休んでいた。この状況で通りかかってもまず見つけられないだろう。


ツミとはここでお別れし、いつものフィールドを巡回したが大した発見はなく、この日の地元探鳥を終了した。以降、ツミのいたポイントはコースから外せなくなっている。