たのしかたー
Ａちゃんは香港拠点のローカルスタッフで、私たちは仕事上よくやりとりをする
書類等を送りつつ
「今日は帰りに映画を見に行きます」とか
「この間まで小説を書く教室に行ってましたが、すごいつまんないので速攻辞めました」とか
お互い私信も織り交ぜたりする
Ａちゃんは年も近い、独身、食べるの大好き、でも料理しない、飲兵衛
あらー仲良くなれないわけがない
でいつも美味しそうな料理をアップし、食べ歩きのブログを書き、旅行にも良く行く住まいは香港の「セントラル」と呼ばれる高級住宅街のマンションに一人暮らし
でもすごーく気さくで、はっきりしてておもしろい
最初に聞いた内輪の話は
「私のお母さんの作るご飯はまずいです」
「ウチは電子レンジはありません、私は料理をしないです」
「ウチの冷蔵庫はビールしか入ってません」
さて待ち合わせ、Ａちゃんは仕事をしながら待っていた
そう、根は真面目でしかも出来る女なのだ
グルメのＡちゃんをどこへ連れて行くか？
お馴染み歩くぐるナビ野球部主将Ｏくんと考え、まずスペインバルへ
Ａちゃんはスペイン語を習っている
それまでもイタリア語、フランス語、韓国語etcいろいろ習っては止め習っては止め...
母国語の広東語以外にも、北京語、英語、日本語を使いこなすマルチリンガル
「なぜスペイン語を習ってるの？」
「それは秘密です、私が言葉を習うのは全部オトコです」
わかりやすい
「英語は嫌いです、でも仕方ない、一番好きのは日本語です」
「へーなんで？」
「フミヤが好きだから
」そうＡちゃんはチェッカーズの頃から藤井フミヤの大大大ファンなのだ
以前、香港の責任者（日本人）が本社に来たとき、ちょうど発売していた限定アルバムみたいのをどこで売ってるのか聞かれたことがある
Ａちゃんのおつかいである
彼女が日本語を勉強し始めた理由は
「もしかしたらフミヤと会った時にお話しできるし、結婚できる可能性もあるから」
極めてポジティブ
「フミヤ以外の男は嫌い、興味ない、私はレズビアンです」
マジなのかジョークなのかいまいち誰も突っ込まめないカミングアウト
「私のマンションの下はゲイバーです、kagooが香港に来たら連れて行きます、レズビアンバーもあります」
はい、いきまーす
「俺も男好きっす！」
新婚野球部Ｏくんもなぜかカミングアウト
「私は貯金しないです、明日死んじゃうかもしれないから」
うん、極端だけどいいと思う！
「女はめんどくさい！私はオトコです」
突っ込みにくい
週末とか何してるの？
「飲んでます！」
さすが！
スペインバルがパッとしなかったので次は調べておいた焼き鳥へ
食べログの評判の割にいまいちなお店だったけどＡちゃんとの会話は楽しかったなー
Ａちゃんはおばあちゃんにもらったマンションに住んでいるが、それを妹が狙っているらしく、
「わたしと妹、仲悪い、ハズバンドも一緒にマンション売れって言ってきました、でももうすぐ離婚
」ちょっと嬉しそう
「He is a very BAD MAN!
」力説したいところは英語になる
しばらくしたらトイプードルを連れたお客さん来店
ワンコは至って大人しく人懐こく可愛いのであるが、Ａちゃんに異変が
Ａちゃんフリーズ
動物が嫌いなのだ
店主が周りに聞きもせず「いいですよー」て言ったもんだからお客さんは私たちのすぐ隣のテーブルに座り
ワンコはＯくんの足元へじゃれつく間もＡちゃんは
突然しゃべり始めたかと思うと
「もう帰ります！」
そーだね、そろそろ帰ろう
ワンコのいる席が入口側で「入口が一つしかない・・・
」と青ざめるＡちゃんを一人はワンコ側、一人はＡちゃんをガードし、狭い通路と通ってやっと出口へ
楽しい時間だったけど、最後に怖い思いをさせてしまってゴメンネ、Ａちゃん
お店の人ももうちょっと配慮してほしかったなー
Ａちゃんお店を出たら元気になって
「是非香港に来てください、もうレストラン予約しますから！」
早っ
「私はもう２月までいろんな（外食の）予定がいっぱいです」
すげ
金曜日に帰るＡちゃんに
「じゃ土日ゆっくりできるね」
「いいえ、土曜日も飲みます！
」タフなひと
お店選びってむずかしい
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