そして京都へ。 | こうのの日々

こうのの日々

漫画家こうの史代です。
夫とキエリボウシインコのTさんと、福知山市で暮らしています。

 こんにちは! こうの史代です。

寒いですね。
こちらは午後からは時折冷たい雨が降りだしましたよ。

前回の続きです。


先週の水曜日の夕方、のぞみ号で広島を出発して2時間。

はい。

満月(たぶん)の輝く京都に着きました!

翌日の15時から、京都でちいさな用事があります。

福知山にいったん戻って出直すには慌ただしいし、かえってお金もかかるので、思いがけず京都でのんびり過ごすことになりました。

 

宿までは20分ほど歩きます。

途中、いくつも「歓迎!…高校様」「ようおこしやす。…学校様」などと入口に書いてある旅館がありました。

でも、わたしの泊まるのはビジネスホテルのせいか、団体さんは居なくて、これまでよりも静かなくらいでした。


毎週楽しみにしている「ヒロシのぼっちキャンプ」を見ながら寝ました。

 

翌朝はまず、西本願寺にお参りしました。

わたしの先祖はほとんどが安芸門徒なので、ここに来るのは里帰りみたいな気分です。

銀杏の大木が金色に輝いていました。


そして駅まで行って、バスに乗りました。

修学旅行生と観光客で満員でした。

でもしばらく乗っていたらだんだん減りました。

東天王町のバス停で降りて、やって来たのは、

泉屋博古館せんおくはくこかんです!
会期中に京都に来る機会があれば、ぜひこの山水画展「木島櫻谷このしまおうこく特別展 山水夢中」を見たいものだと思っていたのでした。
漫画において、背景というのはたいへん面倒な作業です。
これを描きたくないばかりに漫画をやめてしまう人も多いのではないか、とつねづねわたしは思っています。
なので、楽しげに描かれた風景画に出逢い、その魂に触れておきたくなるのです。
雄大でありながら妙に可愛らしくて、中に住んでみたくなる山水画ばかりでした。

泉屋博古館を出ると、住宅街を歩いたり坂を登ったりして、吉田神社の東側にある竹中たけなか稲荷神社に着きました。
ここに来るのは3度めです。
実は、わたしはこことご縁があるとこっそり勝手に思っています。
というのも、このお稲荷さんの縁日はわたしの誕生日だからです!
…と、勿体つけて言ったけどごめん写真撮るの忘れた!!
竹中稲荷の奥には、小さな祠や石碑が立ち並ぶ小径があり、突き当たりに「奥の院」とされる神社があります。
竹劔たけつるぎ稲荷神社です。
初めて来た時、この小径はなんだか薄暗くて近寄りがたい雰囲気でしたが、竹劔稲荷にだけ陽が差していて、妙に神々しく見えたものでした。

予定の時間が迫ってきたので、吉田神社の方には寄らず、吉田山の北に出る山道を降りました。

京都大学の構内を通らせて貰います。
右の金網の中はこの通り。
農学部の附属農場です。
京都市街とは思えない広大な畑です。

そして。
元田中駅から叡山電鉄に乗って、京都精華せいか大学に予定通り15:00に到着しました。
ええ、このために来させていただいたのです。
ほくろ描き忘れてごめんなさい!!!

 原画を間近で見ると、下絵の色鉛筆のほくろがありました。

ペン入れを忘れたんですな。

せっかくなので、原寸大の複製画にもほくろを入れてきました。

なので、複製画はほくろのみ直筆です…。

精華大の皆様、本当にお手数おかけしました…。


ではまたね!