年末年始の広島 その2 | こうのの日々

こうのの日々

漫画家こうの史代です。
夫とキエリボウシインコのTさんと、福知山市で暮らしています。

こんにちは! こうの史代です。

 

<前回までのあらすじ>

2021年12月30日の夕刻、こうのは夫と広島市南区のグランドプリンスホテルにやって来た。

姉夫妻と妹一家と弟と共に、実父の表彰祝いと誕生日を祝うためである。

幹事だったこうのはクヨクヨおたおたアワアワまごまごしながらも、ご馳走を腹いっぱい食べて心を落ち着け、混雑している温泉は軽く済ませて、夜の瀬戸内海に小さくともる船の明かりを眺めながら、ほうじ茶をすするのだった。

 

あらすじ、本編より詳しくなってないか…?

まあいいや。

 

31日の朝は、広島では珍しく雪が降っていました。

雪の中、夫とわたしは、日の出直前の7時頃、元宇品もとうじな公園に散歩に出かけました。

ここに来るのは12年振りでした(この時の様子は「平凡倶楽部」こうの史代 平凡社 の「遠い目」に描きました。さりげなく宣伝してごめんよ!)。

前回はその存在を知らなかったのですが、今回は、これをぜひ見たいと思っていたのです。

幸い、歩いているうちに雪はだんだんやんできました。

はい。大クスノキです!!

ちなみに横の夫は177㎝くらいです。

背後のは宇品灯台です。

行者山の巨木を訪ねて以来、ほかの巨木も見てみたくなったのでした。

ちいさな棕櫚の木が、木の股から生えていました。

写真では分かりにくくてすぐ忘れてしまいそうだったので、その場で描いてみました。

でも雪がまたすぐ降り出して、早々に切り上げました。

 

浜から見ると、クスノキが灯台を優しく守っているように見えました。昨日の記事の写真を見てね。

 

ところで。

解散後は、この日は宇品港から船で呉に行く予定でした。

でも、前日乗ったタクシーの運転手さんが「直行の船があるから、宮島に幸先詣でさいさきもうでに行ったらいいですよ」とおすすめしてくれたのです。

年末にお参りすることを「幸先詣で」と言うらしいです。

久し振りに宮島にもちょっとだけ行ってみようかな? と思いました。

夫も30年以上前にちょっと上陸したきりだったので、行ってみたいようでした。

船で来てみると、大鳥居は改修中でした。

 

宮島は、参拝だけでなく遠足やマラソン大会やキャンプや潮干狩りで何度も来ているので、わたしにとってはそう珍しくもありません。

しかし、弥山みせんの頂上の巨石群は見たことがなくて、これだけはいつか見てみたい、と思っていました。

だからロープウェイに乗って、頂上に行くことにしました。

はい。ロープウェイの駅近くの展望台です。

しかし、山頂まではここから数十分歩かねばなりません。

数日前の寒波で、雪と氷で、この山道は非常に危険な状態に見えました。

やむなく引き返すことにしました。

降りてから、厳島神社にお参りしようかと思いましたが、人がいっぱいだったので、すぐそばの千畳閣にお参りしました。

中学時代、小学校の友人と4人でここへ来たことがありました。

縁側に並んで座って、子どものくせに小学校時代を懐かしんだりして、初夏の風に吹かれながら他愛無いおしゃべりをしたものでした。

以来、大好きな場所になりました。

夫を連れてこられてよかったなあ、と思いました。

 

宮島は14時前の船で発ちました。

宇品港では、すぐに江田島行きの船があったので乗り込んで、

江田島に着いたら、呉行きの船が出るところだったのを引き留めてもらって、飛び乗りました。

 

そして。

ただいまー!

心の故郷、呉に戻ってきましたよ!