まだ木の話 | こうのの日々

こうのの日々

漫画家こうの史代です。
夫とキエリボウシインコのTさんと、福知山市で暮らしています。

雨の中こんにちは! こうの史代です。

 

昨日は、樹木のことを書きました。

で、書きながら思い出していました。

 

去年、わたしは「パワースポットの歩き方 スペシャリストに聞く聖地のヒミツ」(朝日新聞出版)という本を読んだのです。

これは、実話系怪談の漫画雑誌「HONKOWA」に執筆したり、作品のモデルになったりしている霊感の強い人たちが、好きな「パワースポット」を紹介した本です。

 

世の中には霊感のある人が意外とたくさんいるようです。

で!

そういう方々は、樹木と話が出来たりするらしいのです!

この本によると、樹木にも個性があって、おしゃべりさんや内気さんがいるそうです!

意地悪な木なんかは、グルになって森の中で人を迷子にしたりするんだってよ!

きれいな花や美味しい実がつく種類はとくに、人懐こくて話しやすいんだってよ!

 

そういう目で見ると、確かに…。

桜の並木の前を走っていると、「がんばれー」と木々の葉っぱが拍手してくれている…ような気がする。

小高い神社の崖に生える杉の木は、「フフン、どう根っこ張ってるか知りたいだろ」と誇らしげ…のような気がする。

以来、近所の木には、軽く挨拶したりして、なんとなく仲良くなったつもりでいたのです。

 

でも、今回あの大木に再会した時には、それを全く忘れていました。

ただ、思い返せば、…ちょっとだけ、寂しそうに見えたかな…。

まあ多分、秋のせいでしょうね。

しめ縄を新しくしてあげたいなあ、と思いましたね。

お寺の敷地内なので、しめ縄はもう巻かないのかも知れないですけどね。

木にしてみれば、しめ縄が有り難いかどうかもわからないけどね。

しめ縄があれば次行った時見つけやすいからね…ええ、これこそ人間のエゴにほかなりませんよ。

 

あなたもうすうすお気づきとは思いますが、わたしはこういう知らない世界のお話が面白くて、大好きなのです。

漫画描いている人はだいたいそうなんじゃないかな。

多次元の層みたいなのを想像して、いつかそれをひょっこり覗いて、漫画で表現できたらいいなあ…と思ったりするんですよ。

 

先週の月食、きれいでしたね。

日食と違って、月食は地球の影がうすぼんやりしていて残念な時がありますが、今回のは境目がくっきりしていて、輝いていました。

当日は描く時間が無かったので、忘れないうちに、と昨日描きました。

 

ではまたね!