霧の朝日 | こうのの日々

こうのの日々

漫画家こうの史代です。
夫とキエリボウシインコのTさんと、福知山市で暮らしています。

こんにちは! こうの史代です。

 

今朝は寒かったですね。

「2021 FUKUCHIYAMA MARATHON  ONLINE」も、もう4日目。

昼は日差しが強くなりそうだったので、朝のうちに走りました。

途中、道端に立って合掌しているおばあさんがいました。

やがて、霧の中に太陽が昇って、まん丸く、みかん色に輝きました。

ああ、あの人は朝日を待っていたんだな、と気づきました。

 

 

広島市にあるわたしの実家は、客間が東側にありました。

呉に住んでいた祖母は、我が家に泊まると、朝は必ず窓を開けて、朝日に向かって合掌していました。

わたしはそれが面白くて、祖母の来てくれた日は早起きして、一緒に朝日を拝んだものでした。

祖母の住む呉の家は、段々畑の中腹にあって、午前中はだいたい日陰でした。

ここは朝日が見られてええねえ、と祖母は目を細めて何度も言っていました。

 

広島では、霧はほとんど出ませんでした。

今ここで、霧の朝日を見せてあげたかったなあ。眩しうのうてええねえ、と祖母は喜んだだろうなあ、と思います。

 

へえ…この人早起きなんだなあ、と思った東日本のあなた!

へへ、そうでもないのです。

例えば東京と比べると、ここ福知山は15分くらい、広島は30分くらいは日が昇るのが遅いのです。

今調べたらあまり差がなくてちょっと意外だった。でも朝の15分てなかなか貴重だよね。

代わりに日の入りが遅くて、こちらもちょっとトクした感じになるんだよ。

 

ちなみにこの「呉の家」は現在、その跡地を「すずさん家がた」として公開しています。

ちょっとわかりにくい場所ですが、気が向いたらおいでくださいね。