ヘビーな半日旅行 | こうのの日々

こうのの日々

漫画家こうの史代です。
夫とキエリボウシインコのTさんと、福知山市で暮らしています。

こんにちは! こうの史代です。

 

一昨日のことです。

朝、由良川のほとりで、こんな雲を見かけました。

下の丘は、確か 猪崎いざき城跡 だったと思います。

あわてて撮ったのでぼやけてしまいましたが、

雲の切れ目(?)が細く、ここだけ薄紅色に光っていました。

どうなっているのか気になってしばらく見ていたのですが、ちょっと目を離したすきに消えていました。

なんだか龍みたいだなと思いました。

 

その後、この由良川を北へ北へと下って、舞鶴に行きました。

夫が車で連れて行ってくれたのです。

このところ雨が少なくて由良川は枯れ気味でしたが、舞鶴に近づくにつれだんだん豊かに太くなって、青くなって、日本海の色になった頃、

神崎かんざき海水浴場に着きました。

 

 

そういえば、しばらく海を見ていないなあ、と夫と話していて、海をぼーっと眺めに来たのでした。

舞鶴は、懐かしい呉と同じく海上自衛隊の要地ですが、全く似ていません。

海の色が違うせいだと思います。

海水に触れてみると、思ったより温かでした。

砂は細かくて白く、岩は丸くて色とりどりの、長い長い、美しい浜でした。

 

しかしごみは多かったな。

上流に住む我々が、ちゃんと川をきれいにしていかねばな、と痛感しました。

 

この近くには滝もあるそうだ、というので、行ってみることにしました。

が、道が途切れていて、断念しました。

藪の中なのに、カニがうろうろしていました。

赤くて、これも懐かしい広島の海辺にいたカニとは違うようでした。

 

近くの「穴観音」にもお参りしてきましたよ。

入口のところで、花束を抱えたふたりの女の人とすれ違いました。

こんな岩があって、中央の隙間に体をねじ込んでみると…

中にはお花が供えてあって、お参りできるようになっています。

このお花は、さっきの人たちが替えてくれたんだな、と思いました。

心が安らぐ観音様でした。

 

どうやらここからも、さっきの滝に行ける道があるようです。

行ってみることにしました。

が、さっきの道に合流しただけでした。

 

突然思いついて出かけたので、お弁当も持っていません。

お腹が空いたので帰ることにしました。

行きはおっかなびっくりでしたが、帰りは早いものです。

①②③も無事やり過ごせて、半日だけの幸せな旅でした。

 

…ん?

なんやねんこの①②③は…?

とお思いのあなた。

 

①は多分ヤマカガシ

②は青大将

③は多分シマヘビ

と遭遇した場面です!

 

ええ、1日に3度も野生の蛇に会ったのは、生まれて初めてでしたよ!

ハッ!

この日の朝の雲も、もしかして蛇のうちに入るのか!?

 

いくら縁起がいいと言われても、益獣と言われても、蛇は怖いなあ…。

今日の雲は、スケッチブックの上下を間違えて描いてしまいました。

むむ…これも逆さにすれば、大蛇の背のうろこに見え……いや、これこそ龍の背中でしょう!! きっと!!

 

そういえば古事記には、「龍」は出てきませんでした。

龍のような霊力を秘めた細長い存在は、まだ「蛇」と記述されていました。

もともとは、龍のモデルはワニだったと思うのです。

でもワニは昔の人は見る機会がないし、こういう蛇が苦手な人が、蛇と差別化を図るために、あるいはちょっとでも蛇に親しみを持つために、龍を蛇に近づけて考えるようになったのかも知れないなあ。