深水黎一郎
講談社
2019年9月発行
深水さん、前回はこちら
今回はまたしても?
変な小説です。
どちらかというと「ミステリー・アリーナ」系?
まず舞台は・・大泰荘というアパート?
4階建てで3&4階に4人ずつの住人。
平面図が付いてます。
そして「作者巻頭贅言」なるものが・・
この小説の中では、三人の人間が死にます。
人の死なないミステリー、日常の謎がお好きな方は、ご注意下さい。
ってことでして。
第一部の語り手は3階、南東角部屋303号の住人である「加藤大祐」
反対側北西301号住人である「蒔丘亜沙美」に惚れてます。
大祐は文学部の学生、小説家になるか、文学の研究者になりたい。
亜沙美は美大の2年でアーティスト希望。
他の6人も作曲科の学生やら映像クリエイター、路上パフォーマーなどなど。
でも年齢はほぼ同じ。
第二部の語り手は亜沙美。
そして殺されたのは・・一番、筋肉隆々の男性。
第三部が解決編で・・
ここが多重解決というか・・
そして「開票結果」と「あとがき」があります。
元々、講談社のウェブサイトと電子書店で第一部と第二部を無料公開し
読者の皆さんに7つの選択肢から一つを選んで投票して貰った、のだそうです。。
はあ・・
なので「開票結果」も出てますし。
題名が「犯人選挙」となるわけです。
読者の人にも解決編を読む前にじっくり推理して考えて欲しい、という狙いだとか。
まあ、わからないでもない。
でも個人的には「詩人の恋」とか「ストラディバリ〜」の方がずっと好きです。