205_伝説とカフェラテ 傭兵、珈琲店を開く | mimi 読書三昧

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トラヴィス・バルドリー

原島文世 訳

創元推理文庫

2024年5月発行

 

はい、お初の方です。

これ、デビュー長編だそうですから、当然かな。

米国の作家、オーディオブックのナレーター、

コンピューターゲーム開発者とのこと。

 

例によってカバー裏の解説から引用しますと・・

 

珈琲店を開きたい。それがヴィヴの夢だった。

幸運の輪(リング)を引き寄せるというスカルヴァートの石を懐に、

いちから店作りに着手する。最初は閑古鳥が鳴いていた店も、

募集広告を見てやってきた店員が描いたセンス抜群の看板や、

隠れた天才パン職人のつくるうっとりするようなパンや菓子のおかげで、

次第に繁盛しはじめるが・・・。

ネビュラ賞最終候補の心温まるコージーファンタジィ。

 

ってことで・・ただですね・・SFを読み慣れてない方には??のことが・・

だって主人公のヴィヴは「オーク」だし

店を作るのを手伝ってくれた船大工は「ホブ」=「パック」

店員になったのは「サキュバス」

パン職人は「ラットキン」

常連客になった老人は「ノーム」

他にも「ストーンフェイ」「ドワーフ」「エルフ」

 

ほとんど説明なし、なんですけど・・

う〜ん。私は「ストーンフェイ」が良くわかりません。。

 

まあでも・・ファンタジーによく出てくる種族名、と思っていれば間違いないか。

「指輪物語」を読んでいれば「オーク」「ドワーフ」「エルフ」くらいは常識?

 

それはさておき・・

 

主人公のヴィヴは女性です。(と性別をいうのもおかしいのか・・)

相当優秀な傭兵だったらしく(まあ、オークですもんね)。

ある時、ある街で珈琲に出会ってしまい・・

どうにかお店を開きたい! と強く思って、

最後の仕事で「スカルヴァート」の石を入手します。

 

そして一番良いと思った場所を探して。

(そこは奇力:レイラインが強いところ)

廃屋同然の厩だったところを買い取ります。

 

珈琲なんて聞いたこともない人たちの街。

そこで開店するのですから、なかなか凄いですよ。

そして・・ラットキンの作るパンが絶品すぎて・・

あまりに美味しそう・・

 

知恵と工夫で繁盛店となるのですが・・

そこに立ち塞がるのが地元の大物マドリガルだったり。

元の傭兵仲間だったり。

いや、良い仲間もたくさん、なのですけれどね。

 

ネヴュラ賞の最終候補になるのも納得です。

そして最初の電子版は全く売れなかったのに・・

ショーニン・マグワイアが絶賛して商業出版になったのだとか。

(ショーニン・マグワイア「不思議の国の少女たち」など)

 

ファンタジー好きの方は是非!