183_城崎にて | mimi 読書三昧

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森見登美彦

円居挽

あをにまる

草香去来

発行所:書肆imasu

発売元:合同会社志学社

2024年5月発行

 

はい、題名と著者(森見登美彦、円居挽)に惹かれて借りました。

4人の著者が「城崎温泉」で集まって・・そのあと、書かれたものらしく・・

もちろん志賀直哉の「城崎にて」へのオマージュ??

志賀直哉は結構好きだったので「城崎にて」も読んだと思うのですが

もう記憶がない。

 

さてなぜこの本が刊行されたのか・・扉の裏に書かれていたので引用しますね。

 

「城崎は、カニがうまい」

大和八木駅近くの焼き鳥屋に、奈良県ゆかりの作家が何人か集まり、

しょうもない話をしていたときのことである。

森見登美彦氏の何気ない一言をきっかけに、われわれは城崎温泉を訪れることとなった。

宿は川口屋城崎リバーサイドホテル。カニ料理のフルコースに舌鼓を打ち、遊技場で

スマートボールや射的に興じ、ロープウェイに乗って温泉寺に詣で、城崎文芸館を訪問した。

実にユカイな旅行であり、その旅の思い出としてここに本書を刊行する。

                            温泉編集者識

 

ということでした。

私、森見登美彦も円居挽も「京都」のイメージが強かったのですが。

確かに出身は奈良県なのか。

 

どの作品も題名は「城崎にて」

順番は・・

あをにまる

円居挽

草香去来

森見登美彦

  でした。

 

あをにまる・・関西弁の語りは楽しいけれど・・途中から筋が読めちゃって。

 コロナ流行の真っ最中に職場の先輩と後輩である男性2名が吹雪の中、車で城崎温泉を目指すお話。

円居挽・・大学生4人。大学生協のPR誌「サードアイ」の記事を書いてるメンバー。

 そろそろ次の編集者を決める、というところで現在の編集者三好先輩が後輩3人の女性だけ

 先に合宿所に集めてその方法を開示。これがまあ・・不思議な試験で。

 はい、とても楽しかったです。やっぱり円居さん、好き。

草香去来・・半年も仕事をしてない「わたし」。ダメ人間のおっさんから仕事を斡旋されたのだけれど。

 それは友人が城崎で始めるという「動物園」。そこで「パンダ」の役をする仕事!

 はい、他の動物たちはウサギ、モルモット、アヒル、ヤギ。ふれあい動物園みたいな感じ?

 パンダになり切るために動画をたくさん見て研究。「パンダ」の着ぐるみに入って熱演?

 もちろん客は細々としか来ないのだけれど・・ いや、なかなか良いお話でしたよ。

森見登美彦・・「温泉小説家」なる3人と「日本温泉文学全集」刊行を目指す編集者。

 みんなで城崎温泉に集まって・・夜に始めたのは「こっくりさん」。

 降りてきたのは「志賀直哉」の霊なのか?

 なぜか編集者がおかしくなってしまい・・  これも楽しかったです。

 

城崎温泉がテーマの4編

ちょっと変わったお話が多いけど・・

お薦め。