2020年9月【読書記録】6冊+おまけ7冊(前半) | ひとしずくの純金

ひとしずくの純金

たったひとつのわたしの生き方を見つける旅

 

雨降り出しましたね。。。

明日は寒くなるようなので
どうぞ暖かくお過ごしくださいね。

さてさて。

9月の読書記録、参りましょうか!
 

 

 

 

『ミナトホテルの裏庭には』
寺地 はるな 著

訳ありの人だけが泊まる
看板のない老舗ホテルが舞台。

どこの街とも書いていないのに
私の中では桜木町あたり・・・
のイメージ。

桜木町ってメインエリア?と
反対方向に行くと
案外すぐにひっそりして

こんな知る人ぞ知るホテルが
ひっそりあっても不思議じゃない感じが

あるんですよねぇ。

そのホテルの裏庭の鍵を探す
っていう名目の元に
登場人物たちが動きだすんだけど・・・

出てくる人がいい。

優しい、っていうと
急に月並みになっちゃうけど

お互いの ”らしさ” を分かっていて
それはいいところも
「しょうがないなぁ」のところも含めて
全部わかった上で

本人の気持ちが固まるのを待つ
懐があるような、

そんな優しさというか。

こういう時間を味方につけられる
大人になりたいなぁ、、、

などと思う。

 


 

 

『リーチ先生』
原田 マハ 著

好きです。
これは好き。

アーティストを書かせるなら
この人だなぁ、と思う。

リーチ先生とは
どうやら実在の人物らしく
有名な陶芸家なのですね。

物語が始まって間もなく
高村光雲という ”エライ人” が
出てくるんだけど、

無知な私は
「なにそれ、高村光太郎みたいだな」
と思って読み進めると

なんのことはない
高村光太郎の実父という・・・。

なんともいやはや。

というわけで
高村光太郎はもちろん、
ほかにも

岸田劉生
武者小路実篤
柳宗悦
志賀直哉
濱田庄司
富本憲吉


などそうそうたるメンバーが登場し
民藝運動を起こしていく。

めいめいの想いが伝わって
青春を感じるよねぇ。

みたい世界がある
つくりたい世界がある

こういう人たちの物語
飽きません。
 

 

 

 

『椿宿の辺りに』
梨木 香歩 著

あ~これは面白かったなぁ。。。

今回はどんな異次元に
連れて行ってくれるのか・・・と

期待していたけど
裏切られませんでした。

物語もおもしろいし
メッセージも考えさせられるし。

そして、この作品とは別に
『f植物園の巣穴』
という作品があるのですが・・・
まるでバルザックの人間喜劇。

植物園の印象は

かすかに残っているんだけど
細かいストーリーが薄れていて・・・

まさかこういう再会をするとは。 
再読したら印象が変わるかな。
 

 

 

 

『あとは切手を、一枚貼るだけ』
小川 洋子 × 堀江 敏幸 著

14通の往復書簡形式。

二人の著者が
私と僕を引き受けて書いている・・・
ようです。

帯には
「隠された秘密にどこで気づきますか?」

なんて意味深長な文句が
載っているんだけど

うーん・・・

秘密という秘密でもなく(割とすぐわかる)
逆に期待しすぎちゃって

「あれ?」
って感じで ”秘密” そのものは
終わっちゃいましたねぇ。。。

それを抜きにすれば・・・
おもしろい・・・かな。

小川さん、
共著?コラボ作品というの?が多いけど

私は彼女一人で書いた長編が
好きだなぁ。

『琥珀のまたたき』
『ことり』
『ブラフマンの埋葬』

↑私の小川作品トップ3↑

『博士の愛した・・・』
『猫を抱いて・・・』より断然いいです!
訊かれてない(←)

いい作品いっぱいあります!
長編待ってます!


堀江さんという方は
初めてなのだけど
(私が不勉強なだけで著名な方らしい)

他の作品も読んでみたいな、って思う
好きなテイストでした。

開拓、開拓♪


 

 

 
『女を愛する女たちの物語(別冊宝島64)
 日本で初めて!234人の証言で綴るレズビアン・レポート』
広沢 有美 著

いやぁ・・・
読むのに時間がかかった~!

文字がぎっしりなのよ(笑)。

1987年の出版かぁ・・・
私がまだ10代の思春期の頃だね。

レズビアンをテーマにした書籍の出版は
当時はまだずいぶんハードルが
高かったのではないかなぁ。

どうなんだろ?
でも、ニーズはあったのだと思います。
 
いつの時代も
(時代背景によって悩み方は変わっても)
人口比は変わらないでしょうし、
 
一人悩んでいた人も
多くいたでしょうし。。。

30年以上前というと情報の流通が
かなり限られていたでしょうから

レズビアンの人たちにとっては
貴重な、本当に貴重な
情報源だったろうなぁ、と。

一人ひとりの文章から
声がね、聞こえてくるようでした。

中でも
田舎暮らしをする二人の話が
いいなぁ、と思いました。

田舎暮らしがいいんじゃなくて、
二人ののびやかさがいいなぁ、と。

隠すでもなく、
といって主張するでもなく
ふんわり地域になじんでいるようで。

ご近所のおばさんたちも

「女同士のほうがいいかもねぇ~」
「あんたたち幸せそうね~」

となんだかんだおおらかに
受け入れちゃってる。

ここ読んでたら

「確かに女同士のほうが
 毎日暮らしやすいだろうなぁ」
 
と納得してしまった。

それともう一つ、
『レズビアンは存在だけで政治的』
という趣旨のフレーズがあったんだけど

おぉ、確かに。

そうか、そうだよなぁ、、、と
これも考えさせられてしまった。

女性差別を男に説明するのは

ほんとうに
ほんとうに
ほんとーーーーーーーーに!

骨が折れるというか、
もう絶望的に通じない。

なにより、女がそれを放棄している。

女の壁は女、
そんなことを思う瞬間だ。

本当に文字がぎっしりで
読み終わるまでに数日かかりました。

毎日毎日
レズビアンの日常、恋愛やら
セックスの話に浸かっていて

レズビアンとかへトロとか
もう、どっちでもいいよ!

という気になってくるから不思議。
※そもそも二分法がナンセンス

でも、不自由・不公平は
あってはならないね。

どうにかしなければいけない問題だ。

この本が出版されて
30年経っても残ったまま。

30年って・・・早くしないと
人一人の青春が終わってしまうよ。

時期なんてとっくに
尚早じゃなくなってるよ!
 
 
 
 
『禁断の果実
 女性の身体と性のタブー』
リーヴ・ストロームクヴィスト 著
相川 千尋 翻訳

これは・・・笑った笑った(笑)。

スウェーデンで物議をかもした
マンガの翻訳版です。

延々、女性器やらセックスやら
の話が続くんだけど

丁寧な学術的な下調べの上に
構成されていて

下品になりすぎず、
でも、ぶっちゃけてて

笑ったり、考えさせられたり・・・
おもしろかった。

普段、どれだけタブー視しているか
分かろうというものです。



というわけで、
9月の読書記録の前半はここまで。

後半はおまけ7冊・・・
っておまけのほうが多い(笑)。

何が出て来るかな。
どうぞお楽しみに。
 
 

 

下矢印読書記録(後半)下矢印

 

 

 

カミヤカオリ

 

 

 

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