都合のよさ。
大人が子どもに、
教師が生徒に、
医師が患者に、
ああせい、こうせい、と
良くなることを意図していう言葉が
自分にとっての
都合のよさにすり替わる。
そういうことって
世の中に溢れていると思う。
おりこうにしなさい、
静かにしなさい、
早くしなさい。
これって、
みんな大人の都合。
責任を果たしていないと思われるのが
嫌なのだ。
自分の能力を疑われるのが
怖いのだ。
矢印が相手の成長より
自分の責任や能力に向いてしまう。
すごくよく分かる。
自分でもそうなるけど
それでもやっぱり思う。
こんなことばっかり言われてたら
クリエイティブに育つのかな、
自主的に考えて、選び取って
未来を楽しみに生きられるんだろうか、
明日の朝、起きるのが楽しみだなって
思えるのかな、
って。
その時の正解は
そんなにすぐに分からなくて、
この場の一時間の正解と
10年後の正解
どこをターゲットに考えるかで
何をどう支援するか、は変わってくる。
成長や回復とひとくちに言っても
どのくらい先を見据えるかによって
意味するものは変わってくる。
子どもや生徒や患者が ”成果を出す” ことが
自分のアイデンティティと混同すると
言うことを聞かない相手を
イライラと責めることになる。
家庭でも学校でも職場でも
どこでも起こり得る。
かといって、
「本人の問題だから」
「自己責任だから」
と切り捨てるのもまた違う。
このさじ加減に悩む人も多いよね。
本人の問題は本人に任せつつ
いかに諦めずに取り組めるよう支えるか。
この辺がね・・・
焦るほどに支える側の
”都合のよさ” が顔を出すんだよね。
手を出し過ぎてもいけない、
出さな過ぎてもいけない。
支えるのって思うよりたいへんです。
日々、支える側として頑張るみなさん、
お疲れ様です。
人の成長なんて
今日・明日のハナシではない・・・
分かっていても、ときにイライラ
焦ることもあると思います。
都合よく成長してくれない相手に
イライラする自分に気づいたら
時間のかかることに取り組んでいる自分自身を
ねぎらってみると良いかもしれません。
たいへんなことを投げ出さずに
取り組んでいるんですから。
そして、
相手の頑張りをもう一度
思い出してみてほしいんです。
本当に成長していないか、
自分はいい加減な観察をしていないか、
改めて見直してみたら
小さな変化がたくさんみつかると思います。
細やかな観察あってこそ
初めて見えてくる変化って
やっぱりあります。
相手だってね、
自分にできる最善の方法と速度で
進んでいるはずですから。
それをね、
もう一度信じてあげてほしいな
と思います。
カミヤカオリ
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