野菜の生命力に
圧倒されることがあります。
みずみずしく
美しい発色。
手に感じる
ずっしりとした重み。
野菜独特の濃い香りの中に
かすかに感じる土の香り。
これを食べるのか。
母の趣味、家庭菜園の野菜たち
食べるには
洗って切って火を入れて・・・
といくつかのステップがあります。
なんだか
ちょっとした戦いのよう。
気力が無いときに
新鮮な野菜たちに向き合うのは
ちょっとおっくうだ。
命を懸けた彼らの抵抗に
気圧されているのかもしれない。
命をいただく、
なんて言ったりしますが、
そんな上品な言葉でなく
もっと生々しい表現のほうが
この戦いにはぴったりくる。
命を食べる
命を食らう
そんな気持ちになります。
生き生きとした野菜たちを
食べやすく調理する。
美味しい料理に変える。
心と身体を満たす
一品に仕上げる。
なかなかの戦いだ。
心や身体が疲れたとき、
この生命力あふれる野菜と
戦うのはおっくうだ。
時間がないのもあるだろう。
不慣れなのもあるだろう。
レシピを知らないのもあるだろう。
だけど、それ以前に
自分を養うための食事を用意する、
すなわち
命に直結する活動をする、
そのための気力が
残っているだろうか?
「お料理したくないなぁ・・・」
というとき、
それは気力が下がっているとき。
料理って
生きようとする気力が
試される気がします。
私にとって
そんなことを感じる
バロメーターです。
みなさんはいかがですか?
新鮮な野菜たちが発する
みなぎるパワーを
自らの血肉に変える
気力・体力はあるだろうか?
野菜たち、
あなどれじ、です(笑)。
カミヤカオリ