自分にとってあまりに真実、という偏りを受け入れる

数日前、偶然に
知り合いに会いました。

正確には
知り合いの「そっくりさん」と

すれ違ったのですが。

あまりにそっくりで
「Aさん！」
と２回呼びかけたほど。

でも、Aさん（のそっくりさん）は
私の声に気づかなかったのか
そのまま行ってしまいました。

いま思えば
Aさんじゃないそっくりさんが
たとえ聞こえてたとしても

「Aさん！」と呼びかけられて
立ち止まるはずありませんが(笑)。

とにかく
あまりにそっくりで

私には

「聞こえなかったから
行ってしまった」

思えてしまうほどでした。

なので帰宅してから
Aさんにメールしてみました。

残念ながら
Aさんではないと
はっきり決着したのですが、

未だに信じがたく
（しぶとい、笑）

なんとも不思議な体験でした。

自分にとって
あまりに真実

だけど、
客観的にはそうではない

ということは
思いのほか多いようです。

自分から見た〇〇は

絶対にこうだ
間違いなくこうだ
それ以外考えられない

なんてこと
ザラにあるわけです。

いや。

そこまで確信が強いと

絶対にこうだ、とか
間違いなくこうだ、とか

いちいち思わない。

あまりに真実すぎて
そんなこと考える余地がない。

わざわざ言葉にする段階では
 

多少なりとも

誰かの反対意見とか

もしかして？と
別の視点の可能性とか

を意識し始めています。

ほんの少しの「あれ？」
があるから

絶対に！
 

と負けないよう？
強く主張するのですものね。

白く輝くご飯を見て

「これは絶対に食べ物だ！」

なんて思わない。

食べ物かどうか、なんて
疑わないから

絶対に！
なんて言葉を持ち出す必要が
そもそもない。

「美味しそう」
と思えば

「これを嫌いな人も
いるのかもしれない･･･」

「アレルギーで
食べられない人もいるかも･･･」

くらいのことは
ことによったら
思うかもしれないけれど、

よっぽどの事情がない限り
（ノリが必要、とか？）

食べ物かどうか、

食べ物以外の
使い道があるかどうか、は

いちいち話題にしない。

当たり前に思う以上に
当たり前に思っているとき、

疑うこと自体が
存在しなくなる。

自分にとって
あまりにも真実である、と。

そういうとき、
 

別の面を見せられ

違和感や拒否感、嫌悪感が
湧き上がったとして
 

不思議はありません。

むしろ、そのほうが
自然な反応かな、と思います。

違和感や拒否感、
そして、嫌悪感など･･･は

どうしても
敬遠されがちな感情ですが、

大事なことを自分に
知らせてくれているのですよね。

そこに
自分の思い込みがあるよ

普通とか常識とかで
くくっている何かがあるよ

少数だからと
目をつぶっているのでは

他者に押し付けている
何かがあるのでは

・

・

・

そんなことを
見つめるきっかけになります。

自分にとって
疑うまでもない

あまりに真実な何か、が
存在していること自体、

なかなか
気づきにくいものです。

人は

「自分に限っては
客観的に見る目をもっている」

と思っていますから。

↑
これに関する
面白い心理学研究は
たくさんあります(笑)。

ある意味では

そういう自分に対する
思い込みの存在を知ること、

それだけでも
人間的な成長ができる。

そんなふうにも思います。

カウンセリングが
うまくいっているとき、

いろいろな変化がありますが、

一つには、この

「自分も自分らしく偏っている」
 

という事実に気づくこと

も挙げられるでしょうね。

ミスター平均は存在しない。

レディー完璧も存在しない。

ただただ

自分な自分がいるだけ。

それに気づいて

受け入れることは

大きな大きな一歩なんですよね。

カミヤカオリ

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