履修学年:高校1年
「三角比・三角関数の基本的定義」、「三角比・三角関数の性質と相互関係」
及び「正弦定理とその証明」の続きです。
「三角形が1つに特定される条件」というものを、中学1年の平面図形で履修します。
具体的には「3辺の長さが全て明らかな場合」「2辺の長さとそれにはさまれている角の大きさが明らかな場合」「1辺の長さとその両端の角の大きさが明らかな場合」ですね。
本題では、このうち、「3辺の長さが全て明らかな場合」と「2辺の長さとそれにはさまれている角の大きさが明らかな場合」について、他の辺の長さや角の大きさを具体的に計算する方法をご紹介致します!!
確かに、2辺とそれにはさまれた角がわかるおかげでもう1辺も長さが求められましたし、3辺がわかるおかげで角が求まりますね。
この「余弦定理」と前回ご紹介した「正弦定理」をケースバイケースで使い分けることで、全ての辺・全ての角を計算することができるのですね。
ここでも、ちょっとだけ気をつけてほしいこと。
前回ご紹介した「正弦定理」や、その前の「三角比・三角関数の性質と相互関係」で、sinθは、θが鋭角の場合も鈍角の場合も正の値になることをご説明しましたね。
このことから、sinθが特定できたからと言って、θも特定できる保証がないのです。
ところが、cosθの場合はどうでしょうか。
そうですね、鋭角の場合は正になって、鈍角の場合は負になるのです。
そして、θが0°から180°まで動く間、決して同じ値をとることはありません。
cos(360-θ)とcosθは、同じ値をとりますが、あくまで「三角形の内角」ですからね。
なので、余弦定理の範囲では、cosθが特定できたら、θも必ず特定できるのです!!
これを知っていれば、「cosθは求まったけど…。」で手詰まりになることもありません!!