自作数学問題bot @mathquestionakt (問題30) | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

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中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

2^(n+1)個の自然数があり、これらの和と積が等しいという。この時、少なくとも2^n個は1であることを証明せよ。(ただしnは自然数とする)
※ 「2^(n+1)」と表記されているものは、「2のn+1乗」を意味します。

解答作成日:2015年4月21日
テーマ:同一自然数の積と和の大小判定
履修学年:なし

【難問注意!!】

このままでは何もできそうにありませんね。
「命題の証明(対偶の利用)」でご紹介した方法で、何とかわかりやすくなればいいのですが…。

元の命題「2^(n+1)個の自然数の和と積が等しい時、少なくとも2^n個は1であることを証明せよ。」

対偶「2^(n+1)個の自然数に存在する1が2^n個未満である時、この自然数の和と積は等しくならないことを証明せよ。」

まだちょっと手ごわそうですが、何とかなりそうですね。

2^(n+1)個と言っているからには、2個1組のペアを2^n組作れるのでは?
そして、その2個の自然数がいくつかによって、積と和の差が見積もれる…。

これです!!





2個1組の自然数のペアについて、積と和の差がいくつになるか、
その可能性をすべて検証しながら「自然数の結合」を(n+1)回繰り返した結果、
2^(n+1)個の自然数を「結合」したものができて、これと元の自然数の和が、
決して一致しないことを証明したということです。

この場合は、具体的にいくつ差が出るかわからないのは仕方ありません。
「少なくとも、一致しない」ということで、最低限の証明は成り立っておりますので、
その点はアバウトもやむなしです。

最終的に1個のまとまりにする過程で、1回の「結合」ごとにどれだけ差異が生じ得るか、
これをしっかり記録しておきましょう!!