キャスト:重岡大毅/中条あやみ/岡山天音
配給:ハピネットファントム・スタジオ
公開:2024年1月
時間:109分
今夜紹介するのは,人気作家・東野圭吾が1992年に発表したベストセラー小説を,WEST.の重岡大毅の主演で映画化したサスペンス・ミステリー『ある閉ざされた雪の山荘で』。東野圭吾作品の映画化は,フランス・韓国・中国映画を加えると28回目となる。監督は『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』(2012年・ソニー)『宇宙人のあいつ』の飯塚健。
“劇団水滸”の演出家・東郷陣平から届いた最終オーディション合宿への招待状。劇団メンバーの本多雄一(間宮祥太朗),中西貴子(中条あやみ),田所義雄(岡山天音),元村由梨江(西野七瀬),笠原温子(堀田真由),雨宮恭介(戸塚純貴)が指定された貸別荘を訪れると,そこには唯一劇団の人間ではない参加者の久我和幸(重岡大毅)がすでに到着していた。
新作舞台の主演の座を競う最終選考で彼らが“演じる”シナリオは,“大雪で閉ざされた山荘”という架空のシチュエーションで起こる連続殺人事件。通信機器はすべて回収され,3泊4日で起こる事件の謎を解くことを求められる7人。ところが,実際に1人また1人とメンバーたちが姿を消していく。果たしてこれはフィクションなのか? それとも本当の連続殺人か? はっきりしないまま互いに疑念を深める彼らを,衝撃の結末が待ち受けているのだったが…。
東野圭吾ミステリーらしい凝った構成と個性的なキャラ設定は,実写化されても素晴らしい。飯塚監督による面白い映像表現も,ありがちに見えて全然安っぽさを感じさせない。ただ,先に小説を読んだ人には,ほぼ原作通りの“三重構造”ストーリーなので,まっさらな状態で見てほしい。一応,ラスオチだけは映画オリジナルとなっている。
1つだけ残念なのは,若手実力俳優たちの中にあって,主役の重岡大毅の演技が他の役者に較べ浅く感じられてしまったこと。頑張りは伝わるが,周囲が上手いので目についてしまう。ちなみに主題歌は当然のようにWEST.の『FICTION』。
クタ評:★★★★☆
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