ハッピーフライト | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:HAPPY FLIGHT
監督:矢口史靖
キャスト:田辺誠一/時任三郎/綾瀬はるか
配給:東宝
公開:2008年11月
時間:103分




日本の空には1日に約2700機,世界では約19万機の旅客機が飛び回っているという。有料で乗客を運ぶ旅客機の初飛行から100年余りで離れた土地との距離と時間を大幅に縮めてくれた飛行機。その基地となり多くの人が利用する空港は,さながらそれ自体が1つの街として,親しみやすさと一種の特別感を併せ持つ不思議な空間でもある。多くの人の移動に関わる飛行機や空港には,それだけ多くのスタッフの働きと努力と気遣いが存在するわけだが,しかし通常は表面化しない。

今夜紹介するのは,そんな,空の安全を陰に日向に支える“空のプロフェッショナル”たちが織りなす様々な笑いと感動のエピソードを,ANAの全面協力でリアルかつ臨場感いっぱいに描き出された『ハッピーフライト』。監督・脚本は『ウォーターボーイズ』(2001年・東宝)『スウィングガールズ』(2004年・東宝)や,近作『ロボジー』『サバイバルファミリー』などの矢口史靖。

副操縦士の鈴木和博(田辺誠一)は,いよいよ機長昇格の合否が決まる実機での最終訓練に挑もうとしていた。そんな彼が乗り込む飛行機は“ホノルル行き1980便”。ただでさえ緊張しているところへ,試験教官が温厚な望月キャプテン(小日向文世)から威圧感バリバリの原田教官(時任三郎)に急遽変更となったことで,その緊張は早くも頂点に。

一方,同じ便にはこれが国際線デビューとなる新人キャビンアテンダントの斎藤悦子(綾瀬はるか)の姿も。そんな中,空港カウンターではグランドスタッフの木村菜採(田畑智子)が乗客のクレーム対応に追われ,さらに整備場でも若手整備士が離陸時刻に遅れないようにと必死のメンテナンスを続けていた。他の全てスタッフもまた,1980便を定刻に離陸させ,ホノルルまで安全に運行できるよう,それぞれの持ち場で懸命に仕事をこなしていたのだったが…。

企画当初は航空パニック映画を考えていたが,2年間リサーチして,航空機の墜落する可能性が非常に低いことと,同時に航空業界の裏で働く人々の姿を知り,脚本の内容を変更したという矢口監督。結果,矢口監督らしい温かみと面白みに溢れる作品に仕上がっている。

ちなみに,矢口作品お決まりの“主人公の名字が「鈴木」”な法則。そう,一応主人公は田辺誠一。たが,当時23歳の綾瀬はるかをはじめとするCA,グランドスタッフ,OCC,整備士,管制官と,多彩なキャストによる多様なストーリーが楽しめる1本だ。


映画クタ評:★★★★


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