サバイバルファミリー | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:SURVIVAL FAMILY
監督:矢口史靖
キャスト:小日向文世/深津絵里/泉澤祐希
配給:東宝
公開:2017年2月
時間:117分




今夜紹介するのは『ウォーターボーイズ』(2001年・東宝),『ハッピーフライト』(2008年・東宝),『ロボジー』の矢口史靖監督が贈る,異色のロード・ムービー・コメディ。「もしもある日突然,世の中から電気がなくなったら」という奇想天外な設定のもと,ある一家の決死のサバイバルの行方を,リアルなシミュレーションとユーモアを織り交ぜ,スケール感いっぱいに描き出される。

東京に暮らす鈴木家は,母・光恵(深津絵里)が話しかけても父・義之(小日向文世)はテレビに見入り,大学2年の無口な息子・賢司(泉澤祐希)はヘッドホンをつけ音楽に夢中,高校1年の娘・結衣(葵わかな)はスマートフォンを手放せず,一緒にいてもどこかバラバラ。そんなある朝,テレビや冷蔵庫などの電化製品,スマートフォンにパソコンといった通信機器,電池も使用不能で,電化製品ばかりか電車や自動車に加え,ガスや水道といった全てのライフラインも止まってしまう。

最初はしばらくすれば復旧するとタカを括っていた一家だったが,単なる停電とは言えないこの異常事態は1週間経っても続いたまま。情報も絶たれ,状況はいよいよ深刻の度を増していく。水も食料も容易には入手できず,義之はついに東京を離れることを決断。鈴木一家は自転車で,祖父・重臣(柄本明)のいる鹿児島を目指して旅立つのだったが…。

2003年に起きた北アメリカ大停電にヒントを得て作られたというこの作品。人で渋滞する高速道路,公園や路上で夜を明かす人々など,セットやCGを一切使わないオールロケーション撮影が行われた。TVもスマホもエアコンもない生活を作品中で疑似体験することで,社会の発展と共に得た多くの恩恵と,同時にその中で失ってしまった大切なものを,考えさせてくれる作品。とは言っても,基本はコメディなので,楽しめちゃう♪

NHKの連続テレビ小説『わろてんか』で,すっかり国民的ヒロインになった葵わかなの“今時高校生”役も見どころ。

出演は他に,時任三郎,藤原紀香,渡辺えり,宅麻伸,田中要次,ミッキー・カーチスなど。


映画クタ評:★★★★


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