ワルキューレ | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Valkyrie
監督:ブライアン・シンガー
キャスト:トム・クルーズ/ケネス・ブラナー/ビル・ナイ
配給:MGM Distribution Co./20世紀フォックス/東宝東和
公開:2009年3月
時間:120分




今夜紹介するのは,トム・クルーズと『ユージュアル・サスペクツ』のブライアン・シンガー監督が初タッグを組んだサスペンス・アクション『ワルキューレ』。実話を基に,非人道的なナチス政権の暴挙に疑問を抱き反乱分子となったドイツ将校が同志と手を組み,ヒトラー暗殺計画に及んでいく過程とその顛末が緊迫感溢れるタッチで描かれる。

タイトルの『ワルキューレ(Valkyrie)』はドイツ語ではWalküre。北欧神話では「戦死者を選ぶもの」の意味たが,作品中ではリヒャルト・ワーグナーのオペラ『ニーベルングの指環』に登場する北欧神話の女神ヴァルキューレにちなんだ作戦名で,1944年7月20日のヒトラー暗殺未遂事件のクーデターに使われた作戦のことだ。

第二次大戦下,劣勢に立たされ始めたドイツ。アフリカ戦線で無謀な戦乱から部下の命を救おうと上官に撤退を進言し,ようやく受け入れられた矢先に爆撃を浴び,左目を失うなど瀕死の重傷を負いながら奇跡の生還を果たしたシュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ)。純粋に祖国を愛するが故にヒトラー(デヴィッド・バンバー)の独裁政権に反感を抱いていた彼は,軍内部で秘密裏に活動しているレジスタンスメンバーたちの会合に参加する。

そんなある日,自宅でワーグナーの『ワルキューレの騎行』を耳にしたシュタウフェンベルクは,ある計画を思いつく。それは,国内の捕虜や奴隷がクーデターや反乱を起こした際に予備軍によって鎮圧する“ワルキューレ作戦”を利用し,ヒトラー暗殺後に政権を掌握する,という壮大なものだった。同志たちと綿密に計画を練り,暗殺の実行も任されることになるシュタウフェンベルク。こうして,過去40回以上にわたり暗殺の危機を回避してきた独裁者を永遠に葬り去る運命の日がやって来るのだったが…。

実話ベースなストーリーなので,結果は判っているのに,シーンが進むたびに「あれ? ひょっとして成功しちゃうんじゃ?」って,最後までドキドキさせられる辺りは,上手さなんだろうと思う。それにしても眼帯も制服も似合うトム・クルーズ。

ただ,トム・クルーズが故に,どうしても見る側としてはアクションを期待してしまう。緊迫したカメラワークでフォローされているとはいえ,やはり物足りなさは否めない。

出演は他に,ケネス・ブラナー,ビル・ナイ,トム・ホランダー など。


映画クタ評:★★★★


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『ワルキューレ』
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