マトリックス/レザレクションズ | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:The Matrix Resurrections
監督:ラナ・ウォシャウスキー
キャスト:キアヌ・リーブス/キャリー=アン・モス/ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世
配給:ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
公開:2021年12月
時間:148分




編成の都合で遅れ馳せ,キアヌ・リーブスの代表作で,世界的に社会現象を巻き起こした傑作SFアクション『マトリックス』シリーズの18年ぶりとなった第4弾『レザレクションズ』を今夜は紹介。

監督は過去3作全てを手掛け,この作品でシリーズ初の単独監督作となったラナ・ウォシャウスキー。前作まで共同監督を努めた妹のリリーは,別の仕事のため参加していない。コロナ禍で世界各国で公開日程が調整される中,何と日本での公開が世界最速となった。タイトルの『レザレクションズ(Resurrections)』は「復活」の意味。時系列としては『レボリューションズ』の60年後の設定となっている。

スミスとの戦いの果てに死亡したネオ(キアヌ・リーブス)は蘇生させられ,長い間マトリックスに繋がれ,トーマス・A・アンダーソンとして生活させられていた。トーマスはゲーム会社“デウス・マキナ社”に所属する世界的ゲームデザイナーで,過去に『マトリックス』という3部作のゲームを大ヒットさせていた。このゲームは,主人公ネオが自らの命と引換えに人類を救い完結していたのだが,親会社の“ワーナー・ブラザーズ社”から『マトリックス4』の制作を求められている。しかし,続編の制作に気乗りしないトーマス。

やがてティファニー(キャリー=アン・モス)という家族のある女性と親しくなるトーマス。互いに“何か”を感じながらも,それが何なのか判らない。そんなトーマスの身辺に,次第に不思議な事件が起こり始める。やがて覚醒したネオは“マトリックス”に囚われているトリニティーと人類を救い出すため,新たな戦いへ身を投じることになるのだったが…。

それにしてもこの作品,公開前から様々な憶測が飛び交った。何より驚いたのは『レボリューションズ』で死んだはずのネオとトリニティーの出演が発表されたこと。さらに驚かされたのは,公開された予告編に登場したネオが,ほとんど『ジョン・ウィック』だったことだった。考えれば18年の間にキアヌも57歳。当然な姿ではあるが,ネオの端正なイメージとは遠く感じた。さらに,1作目の続編だとかリブートだとか,新3部作の始まりだという噂も飛び交っていた。ご覧になった方はお判りだと思うが,この作品は正当な第4弾となる続編。ラナ監督が両親の死の悲しみを紛らわせるために制作したもので,続編の予定はないとのこと。

電力不足を解消するために,接触すると高い発電エネルギーが放出されるネオとトリニティーを,アナリストがスーツたちに高いコストを払ってもらい生き返らせた,というのは少し強引に感じるが,ストーリーとしては,奥深い世界観を持つシリーズを踏襲しつつも判りやすい構成。クールなばかりでなく,コミカルなシーンも多用されている。


映画クタ評:★★★★


右矢印キアヌ・リーブス作品まとめ

右矢印ジェイダ・ピンケット・スミス作品まとめ

右矢印キャリー=アン・モス作品まとめ

右矢印Y・A=マティーン2世作品まとめ


◆シリーズ一覧◆

マトリックス』(1999年)

マトリックス/リローデッド』(2003年)

マトリックス/レボリューションズ』(2003年)