GOEMON | p・rhyth・m~映画を語る~

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監督:紀里谷和明
キャスト:江口洋介/大沢たかお/広末涼子
配給:松竹/ワーナー・ブラザース映画
公開:2009年5月
時間:128分




今夜紹介するのは『CASSHERN』で鮮烈なデビューを飾った紀里谷和明監督の長編2作目『GOEMON』。戦国の世を舞台に,大泥棒・石川五右衛門をはじめ歴史上の人気キャラクターたちが繰り広げる奇想天外なストーリーが,時代劇の枠にとらわれない大胆で斬新なヴィジュアルで綴られるアクション・エンタテインメントだ。

1582年。天下統一目前の織田信長(中村橋之助)は明智光秀(紀里谷和明)の謀反に遭い,本能寺で非業の死を遂げた。その悲報を受け,信長の右腕・豊臣秀吉(奥田瑛二)はすぐさま光秀を討ってとり,主君の無念を晴らすとともに,自ら天下統一を果たし,豊臣の治世が始まる。しかし,それなりの平安は訪れたものの格差は広がり,庶民の困窮ぶりはひどくなるばかり。そんな時,彗星のごとく現われた天下の大泥棒・石川五右衛門(江口洋介)。金持ちだけを狙って盗みを働き,貧しき者に分け与える義賊行為で一躍庶民のヒーローとなっていた。

ある夜,紀伊国屋文左衛門(六平直政)の屋敷から盗み出した財宝の中に,南蛮製の箱を見つける五右衛門。ところが,中身が入っていないと,あっさり子供にくれてやった箱には,織田から豊臣へと支配者が移った真相を記す密書が秘められていた。忘れ去ろうとしていた過去の扉を開いてしまう五右衛門。箱の秘密を追う石田三成(要潤)と霧隠才蔵(大沢たかお),そして徳川家康(伊武雅刀)と服部半蔵(寺島進)。こうして,真実を巡る壮絶な戦いが始まるのだったが…。

紀里谷作品だから,まっとうな歴史モノを期待しちゃいけない。安土桃山時代が西洋ナイズされてるし,美麗な衣装に敢えて独特のトーンをかける“ビジュアル重視”よりむしろ“偏屈なまでのこだわり”。もちろんストーリーもひっちゃかめっちゃかなのだが,ナゼか楽しめちゃうのは,豪華俳優陣の力量所以。

中でも,青年時代の才蔵を演じる当時20歳の佐藤健はお宝。女優陣でも,広末涼子をはじめ,佐藤江梨子,戸田恵梨香,鶴田真由 など,贅沢なキャスティング。公開当時は全3部作構想と言われていたが頓挫している。


映画クタ評:★★★★


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