ゴジラvsキングギドラ | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:Godzilla vs. King Ghidora
監督:大森一樹(本編)/川北紘一(特撮)
キャスト:中川安奈/豊原功補/小高恵美
配給:東宝
公開:1991年12月
時間:103分




前作『ゴジラvsビオランテ』の興行成績が伸び悩んだため,“昭和ゴジラシリーズ”の人気怪獣でリクエストでも1位のキングギドラを登場させたシリーズ第18弾。ゴジラとキングギドラの対決は,1972年公開の『地球攻撃命令/ゴジラ対ガイガン』以来19年ぶりだった。ゴジラの身長は,前作より20m巨大化し100mとなっている。脚本・監督は大森一樹。個人的には劇場でキチンと観た最初のゴジラ作品だった。

1992年7月,東京上空に巨大なUFOが突如飛来。やがてUFOは富士山麓に着陸し,23世紀の地球連邦機関の使者を名乗るウィルソン(チャック・ウィルソン),グレンチコ(リチャード・バーガー),そして日本人であるエミー(中川安奈)の3人が姿を現す。彼らは,23世紀がゴジラによって壊滅的な打撃を受けており,歴史上からゴジラを抹殺するためにやって来たのだ。太平洋戦争末期,ラゴス島に存在した恐竜ゴジラザウルスが放射能の影響でゴジラと変身したのではないかと考えていたルポライターの寺沢(豊原功補)は,エミーたちのオブザーバーとして選ばれ,国立超科学研究センター所員の三枝未希(小高恵美),古生物学者の真崎(佐々木勝彦),エミー,アンドロイドのM11(ロバート・スコット・フィールド)と共に“タイムマシンKIDS”で1944年のマーシャル諸島・ラゴス島にタイムスリップする。

寺沢の推測した通り,新堂(土屋嘉男)率いる日本軍ラゴス島守備隊と共にゴジラザウルスは発見され,その体は遠くベーリング海へと転送された。だが作戦を終え,1992年の日本に帰還した寺沢たちが目にしたは,福岡市を襲撃する3つ首の巨大怪獣キングギドラの姿だった。ウィルソンたちの狙いは,わざとラゴス島に未来人のペット“ドラッド”を置き去りにし,コントロール可能なキングギドラを誕生させ,23世紀最大の国力を持つ日本を,20世紀の時点で弱めようとするものだったのだ…。

ゴジラの設定にまで踏み込んだ大胆なシナリオが話題を呼び,後のシリーズの基礎となった。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のように過去・現在・未来を縦横無尽に行き来し,二転三転するストーリー。フォーマット化されやすい怪獣映画に,これほどまでの波乱万丈な物語を取り入れてくれた功績は評価されていいと思う。16年ぶりに伊福部昭がゴジラシリーズの音楽に復帰し,健在ぶりを見せてくれたのも大きな話題となった。


映画クタ評:★★★★


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