トータル・リコール | p・rhyth・m~映画を語る~

p・rhyth・m~映画を語る~

メインブログ【くた★むび】



原題:Total Recall
監督:レン・ワイズマン
キャスト:コリン・ファレル/ケイト・ベッキンセイル/ジェシカ・ビール
配給:コロンビア映画/ソニー・ピクチャーズ
公開:2012年8月
時間:118分




昨夜紹介した1990年版『トータル・リコール』の22年ぶりとなるリメイク作品がこちら。プロットは原作に忠実となっているが,前作と共通するシーンも多く,較べてみると楽しい。日本語版では“リコール社”となっているが,英語表記はどちらも“REKALL”だし,検問所で滞在期間を聞かれて「2週間」と答える女性や乳房の3つある娼婦も,オマージュとして登場する。

ちなみに『Total Recall』とは「完全記憶能力」の意味。見聞きした情報を完全に記憶し,完全に思い出せる能力のことを言う。監督は『アンダーワールド』『ダイ・ハード4.0』のレン・ワイズマン。この作品が公開された頃は,出演しているケイト・ベッキンセイルと夫婦だった。

21世紀末の世界大戦で大量に使用された化学兵器のため,地球の大半は居住不可能となっていた。富裕層はヨーロッパを中心としたブリテン連邦(the United Federation of Britain:通称UFB)に住み,貧困層は反対側のオーストラリアを中心とした“コロニー”と呼ばれる地域に居住している。コロニーの住民はUFBでの労働のために“ザ・フォール”と呼ばれる地球のコアを貫く巨大なエレベーターに乗って通勤していた。マサイアス(ビル・ナイ)を中心とする“レジスタンス”と呼ばれる反体制派は,UFBからの独立と解放のためにテロ活動を繰り返しており,UFB代表のコーヘイゲン(ブライアン・クランストン)はロボット警官“シンセティック”の増産を唱えていた。

コロニーで暮らすダグラス・クエイド(コリン・ファレル)は,この“シンセティック”の生産を行う労働者で,美人の妻ローリー(ケイト・ベッキンセイル)と平和に暮らしていたが,希望がなく単調な毎日に嫌気がさしていた。さらに,いつの頃からか,夢の中で見知らぬ女性と病院を脱出し警官に追われる夢を見るようになっていたのだ。ある日リコール社の宣伝に興味を持った彼は,同僚のハリー(ボキーム・ウッドバイン)の忠告も聞かず,リコール社を訪れる。そこで記憶を植え付けようとした瞬間,突如警官隊の襲撃を受け,取り囲まれてしまう。ところが彼は,無意識のうちに驚くべき戦闘能力を発揮し警官隊を圧倒。混乱したまま帰宅したダグラスを,今度は妻ローリーが襲う。ローリーから,この世にダグラス・クエイドという人物は存在しない,と告げられ,訳の判らぬまま逃走を続けるダグラス。やがて謎めいた美女メリーナ(ジェシカ・ビール)と出会い,驚愕の真相を告げられるのだったが…。

1990年版よりも洗練されていて,映像も構成も展開も,個人的にはこちらの方が好み。“自分という存在の不確かさ”を,ダグラスと一緒に戸惑い,謎解きしていくストーリーから,後半の“ザ・フォール”でのアクションまで,スピード感と迫力満載だ。


映画クタ評:★★★★


右矢印ビル・ナイ作品まとめ

右矢印コリン・ファレル作品まとめ

右矢印ケイト・ベッキンセイル作品まとめ


◆シリーズ一覧◆

トータル・リコール』(1990年)


カチンコもっとカチンコ
『トータル・リコール』
▼お友達ブログ▼