バンブルビー | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Bumblebee
監督:トラヴィス・ナイト
キャスト:ヘイリー・スタインフェルド/ジョン・シナ/ジョージ・レンデボーグ・Jr
配給:パラマウント映画/東和ピクチャーズ
公開:2019年3月
時間:114分




今夜紹介するのは,現在公開中の『バンブルビー』。シリーズ前作『トランスフォーマー/最後の騎士王』の全米興収が低迷し,本編シリーズは“無期限延期”とコメントされただけに,このスピンオフも気になっていたのだが,昨年末の全米公開から3ヶ月遅れでようやく日本上陸。“ナイキ”創業者の息子トラヴィス・ナイトの実写監督デビューとなる。製作総指揮はスティーヴン・スピルバーグ。シリーズ5作品を監督してきたマイケル・ベイはプロデューサーに退いている。

惑星“サイバトロン”ではオートボットとディセプティコンが戦争をしていた。劣勢の状況を立て直すため,オートボットのリーダー,オプティマス・プライム(ピーター・カレン)はB-127(ディラン・オブライエン)に,地球へ行き,オートボット勢の立直しの根拠地とするように命じる。そうしてB-127が飛来したのが,シリーズの第1作目の『トランスフォーマー』より20年前となる1987年のカリフォルニア。しかし,すぐに現れた追手のディセプコンにより,B-127は音声機能を失ってしまう。

サンフランシスコ郊外の海沿いの街に住む少女チャーリー・ワトソン(ヘイリー・スタインフェルド/吹替:土屋太鳳)は,父親を亡くした悲しみから立ち直れずにいた。18歳の誕生日,廃品屋の店主ハンク(レン・キャリオー)から廃車寸前の黄色いフォルクスワーゲン・ビートルを譲ってもらい,自宅ガレージで修理を始める。すると突如,車がトランスフォームし,黄色いロボットへと姿を変えたのだった。驚くチャーリーと,逃げ惑う黄色い生命体。しかし,お互いに危害を加えないことを理解すると,似た者同士のふたりは急速に距離を縮める。

記憶と声を失い“何か”に怯える黄色い生命体に“バンブルビー(黄色い蜂)”と名付けたチャーリーは,バンブルビーをかくまうことにする。ボロボロに傷ついたバンブルビーと,心に傷を抱えたチャーリーの間に芽生える友情。だが,ディセプコンのシャッター(アンジェラ・バセット)とドロップキック(ジャスティン・セロー),さらに“セクター7”のバーンズ少佐(ジョン・シナ)らの執拗な追手が迫っていた。隣家に住むメモ(ジョージ・レンデボーグ・Jr/吹替:志尊淳)も巻き込んで,物語は予測不能の事態へと展開していくのだったが…。

地球人と地球外生命の体格や,“帰る”と“残る”という目的の逆転こそあるにせよ,ストーリー構成と雰囲気にどこか『E.T.』イズムと,シリーズ第1作目『トランスフォーマー』に通じる懐かしさを感じたのは気のせいだろうか? スピードと物量で押しまくってきたシリーズから一旦離れ,じっくりとキャラたちへの感情移入を促してくれる1本だ。

公開前には,ヒットすれば『バンブルビー2』も検討,さらに,オプティマス・プライムの単独映画も候補にあるとされていたが,全米での成績を見るとツラいかもしれない。このままラストにしてほしくはないシリーズなだけに,一発逆転な次作に期待したいと思う。


映画クタ評:★★★★


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