お受験ビジネスの矛盾点 | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 お受験ビジネスの矛盾点について今日は書いておこうと思います。

 どこの塾も今や一大産業としてなりたっています。それはとりもなおさず都市部を中心に「お受験」へのが保護者様の中で高いからです。
 また、僕らのように「家庭教師」として生業を立てることもできるようになりました。それはとりもなおさず、塾の課題が難しすぎ、とてもではないが「自立学習」などかなわないからです。

 僕が小6のころも家庭教師の先生に来てもらっていましたし、結構、他の子も皆きてもらっていました。やはり専門家のフォローがはいると塾の勉強も進み具合が全然違ったのを今も覚えています。僕が小6のころは塾課題とは別に、もう1冊問題集を仕上げる余裕も生まれました。

 でもやはり巨額の費用がかかります。それは良くないです。お金かけたもの勝ちになってしまうのは問題が多いです。はたして、僕らのような「家庭教師」が存在することが日本社会にとってプラスなのか、それを考えていかないといけないでしょう。

 どこに問題のポイントがあるかといいますと、「塾がフォローしきらない」ところにあります。塾講師としての観点から言いますと、小6の授業のほかに、小5、小4、また、算数に理科など複数の教科、学年を持つ場合、空いた時間にフォローするのは無理です。とてもではないですが、手が回りきらないのです。

 たとえば、理想状態を考えてみましょう。17時から19時30分まで小5受験算数をするとします。生徒の数が1クラス10人だとしましょう。これを授業後ひとりひとり完全にフォローするとしますと、先生が3人いたとして、ざっと2時間はかかります。まあ、出来る子はさっさと帰ってもらうとして、それでも1時間半はかかりますね。
 別の日にこさせるとして、子どもさんを「塾に来させる」ということは意外と体力を使うものですし、単純に大変です。

 そこで問題なのはフォローが授業時間に含まれておらず「タダ働き」ということです。社員の方なら他の仕事を後に回してフォローにあたることになります。どちらにしろ「ボランティア感」が強いです。心ある先生ほど結構、ボランティア、やってます。
 これを月謝の中に組み入れますと、月々のお月謝は1.5倍くらいになってしまうでしょう。

 つまり、塾というビジネスモデルは生徒さんを完全にフォローをすると経営がなりたたない、というところに矛盾点があります。

 無理なくフォローができ、費用面も極力すくないようなシステム……。これを考えなければいけませんね。実は、将来的にはそういうことも視野にいれて動いてみたいなぁと思っています。

 あ、長くなったので今日はこの辺で。いつも読んでくださってありがとうございます。



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