黄檗宗大本山の寺院萬福寺にて。






おはようございます。

師匠の茶席のお手伝いのため宇治に来ています。
秋に訪れて以来。


昨日の午後は思いのほか日射しが強く、
石段を何度も往復し道具類を運び入れていたら、
一瞬にして汗だくに。

よい疲れ。



今朝はすっきり目覚められました。


再び萬福寺に到着。

早朝の境内をひとり歩いて ・ ・ ・






松にいざなわれ、


奥へ奥へと向かう ・ ・ ・






黄檗山萬福禅寺 法堂(重文)


本山の一番奥、中央に位置する法堂(はっとう)

禅宗の本山である萬福寺にとっては、

とても重要なお堂です。







今日この法堂で

私の師匠が体現・演出する“文人茶”の世界



テーマは

『明代の文人の文房へようこそ』













“モノ”は撮れても、

“空気”“雰囲気”は撮れません。


何枚撮っても、“空気感”を持ち帰ることは、

できない。



体験、体感こそ、すべて。






やわらかな自然光が

堂内に淡くぼんやりとした色彩を届け…


小鳥のさえずりがあちらこちらから。




かすかな音があって感じられる、静寂




“何とも言えない空気”が堂内に漂う。







これから皆で手分けして直前の準備を行います。


お茶は、大和高原で自然栽培された新茶。

無農薬、無施肥。

今日のために特別にブレンドされた煎茶です。

(健一自然農園)


銘は「無為」



五客一亭。

目の前で一碗一碗お淹れいたします。





さて

まもなく第一席が始まりますよ。



燈明のあかりが

薄暗い文房と心の奥底を仄かに照らし出す…








共に楽しむ



“文房”という特別な空間で






人を喜ばせて自分が楽しいではなく 、


自分が楽しいと思う世界を共有する。







門を閉ざし、


文房で過ごす“積極的逃避”のひととき。






自分が心地好く過ごすために、香を焚き、


花を生け(花を“客人”として招き)、、、




その“プライベート空間”に

気の合う友を招き入れ、語らいに耽り、



時に古い書画を愛で論を交わし、



時に詩を詠い合い、



時に画を描き合って、、、





そこに茶は欠かせなかった──










どこまでも楽しみながら。




その時の行為が、茶の“味”となって ・






癸卯小満 於黄檗山萬福禅寺 法堂

KANAME 記



黄檗宗大本山萬福寺 公式サイト ↓



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