続・トルコタイル教室 | 女郎蜘蛛のトルコ生活@イスタンブル

ずいぶんと前のコロナ禍明けに、スタートしたトルコタイル教室ですが……

 

 

 

その後、本の執筆が佳境に入ってコンスタントに通うことができなくなりガーン

 

久々に顔出すと、一緒に始めたお友達と比べて自分が下手すぎてネガティブモチベーションが下がった時期大あくびもあったのですが……

 

ちゃんと毎週通えるようになって、1年半くらい経ったでしょうか、今では

 

トルコ生活の最大の楽しみ、いや生き甲斐?というほど、ハマりまくっております飛び出すハート

 

家での作業も楽しい✨

 

 

トルコタイルのさまざまな様式を理解するためのカリキュラムも、全課程を無事に終えました🙌

 

写真が溜まったので復習がてら振り返ってみます!

 

 

宝石ブルートルコの伝統色を学ぶ回

 

前回のブログ👈の最後でやりかけていたものです。

 

 

 

コバルトブルーターコイズブルーとの5色だけを使って描いていく練習。

 

イズニックのタイルが最盛期を迎えた16世紀後半の「古典期」のタイルは、

この5色の伝統色だけが使われていました。(時々茶色も入る)

 

 

 

ヒヤシンスのモチーフが好きで選んだデザインですが、カーブが多くて💦


習い出したばかりの身にはハードルが高いデザインでした滝汗

 

焼き上がりはこんな感じ。

 

 

 

つづいては、

 

 宝石ブルーハタイ様式 Hatai üslûbu を学ぶ回

 

ハタイとは、横からみた花を描いたオリエンタル感のあるモチーフのことで、


それを中心に構成されたデザインのことを、ハタイ様式と呼びます。

 

2つとも、メフメット・アァ・モスク👈で撮影したものです。モリモリしたお花がハタイ。

 

 

「ハタイHatay」という名前の都市が南東トルコにありますが、それとは全く関係ないの🙅‍♀️

 

このデザインの起源となった唐草模様が生まれた、中国の契丹(khitai)が語源です。

 

ロシアや中央アジア諸国では、今でも中国のことを契丹「キタイ」と言ってますね。

 

 

 

この回のレッスンは、20cm四方のタイルに、先生が選んだこの柄一択でみんな挑戦しました。

 

私の焼き上がりのもの↓

 

 

 

コバルトブルーの部分は、細い筋と点々模様を入れているので、かなり手間がかかります。

 

モスクのタイルも、質が良く丁寧に描かれているものには、この手間がかけられていました。

 

 

 

ここまでが終わると、カリキュラムに沿わず自分の好きなもの(トルコのものに限らず)を自由作品で描くことも、教室的には可能なのですが、

 

私は先生のカリキュラムに従っていくことにします。

 

 

宝石ブルーババ・ナッカシュ様式 Baba Nakkāş üslûbu を学ぶ回

 

これは15世紀後半に、ババ・ナッカシュと呼ばれた宮廷画家の工房長が編み出した様式で、花や葉の先っちょが丸っこく、くるんと巻き込んでいるのが特徴。

 

ババ=父 ナッカシュ=画家 を意味するので、ババ・ナッカシュは画家親父、画家親方といった感じでしょうか

 

 

 

パッと見、中国陶器に似た雰囲気ですよね。

 

ババ・ナッカシュさんは現ウズベキスタン出身だったそうで、出身地のティムール王朝で好まれていた中国的趣味の影響があると言われます。

 

この様式は陶器に多く、あまりタイルでは使われなかったそうですが、


こんな感じにモチーフだけ取り出したものを10m四方のタイルに二つセットで描きました。

 

コバルトブルーで描いていますが、焼く前は薄紫色に見えます

 

 

この頃は、まだ手が思うように動かなくてピリピリ、カーブもぎこちなく、楽しめてはいませんでした。

 

でも、コバルトブルー1色の濃淡でこんなに豊かな表現ができるんだ!ということに感動しました。

 

焼き上がり。額装屋さんが貼ったラップがついたままでスミマセン。

 

 

宝石ブルーハリチ手Haliç işiを学ぶ回

 

昔からトルコのお土産の陶器で見られる、ぐるぐる渦巻を描いたような柄🌀がハリチ。

 

 

 

ハリチHaliçとは、トルコ語でイスタンブルの金角湾波のことですが、そこで初めて出土したことに由来しています。

 

金角湾の水面の波紋を表したから……とかいう、ロマンティックな理由ではないそうです😅

 

この回では、初めてお皿🍽️の素地に絵付けをすることになりました❗️

 

ボーダーの部分にはコンパスで線を引きます

 

 

「こんな細かくて複雑なの、ムリですぅ‼️」「螺旋を平行にとか、できましぇん‼️」と最初はビビりまくりガーンでしたが、

 

描きはじめてみると、この連続模様を延々と描き続けていく単純作業が、意外にも楽しい❣️


癒される?無になれる?写経みたいな感覚でしょうか!(←って、ムスリムが何を言ってるのか💦)

 

 

 

実は、ハリチ手の作品はお土産屋で見飽きていて、あまり好みでないと思っていたのですが、こうやって描いてみると好きになってきた❣️

 

描く作業もスルスルと気持ちよくて、またいつかハリチ手のものを描きたい!とすら思っています。


焼き上がりはこんな感じ。

 

 

 

きっと、この頃から少し手が慣れてきたのもあったんですかね。

だから楽しく感じられるようになってきたのかもしれません。

 

長くなりましたので、後編に続きます!