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14.エピソードⅥ ジェダイの帰還 特別篇 Disc.1 前半

 

スターウォーズの音楽論へ帰還します。

今夜からはジェダイの帰還です。

オリジナル三部作の最終です。

音楽的にも映像的にも一つの到達点ですね。

 

スター・ウォーズ エピソードVI/ジェダイの帰還

 

 

ライトモチーフについてはこちらです。

 

皇帝のテーマが初登場します。

それとルークとレイアですね。

この2つは今後のエピソードでも出てきますから覚えておいて下さい。

 

なお、今回は特別編について扱いますので、

特別編に含まれていないイウォーク・セレブレーションについては扱いません。

それが入っている盤はそのうち別途解説するかも知れません。

 

 

では、楽曲解説に入ります。

 

 

1.20世紀フォックス・ファンファーレ

これは前作と同じです。

同じ音源です。

 

 

2.メイン・タイトル/第2デス・スター/ドロイド、ジャバの宮殿へ

まずはメイン・タイトルオープニング・クロール

いつものオープニングです。

そして今回も下にパンすると、

画面には建造中の第2デス・スターとエンドアが映し出されます。

 

不穏な感じの音楽が流れる中、画面にスター・デストロイヤーが現れ、

その中からシャトルが発信し、軍楽調の曲に変わります。

シャトルが第2デス・スターに接近すると曲は帝国のマーチとなります。

 

シャトルからヴェイダーが降り、司令官に指示をするシーンで

ヴェイダーのテーマが堂々と流れます。

 

サントラ盤でその次に流れる幽玄な部分は

本編ではシーンごとカットされています。

ルークとヴェイダーによるフォースの交信が描かれていたようです。

最後にワンフレーズルークのテーマが流れます。

 

次に流れてくるコミカルな音楽は2体のドロイドが

やかましく会話しながらジャバの宮殿に向かうシーンで流れています。

前作で用いられていたドロイドのモチーフは抹消されてしまいました。

新しいテーマと思いきや、ここでしか流れません。

 

 

3.捕われのドロイド

ジャバの宮殿の大広間に飾られた、カーボン冷凍されたハン・ソロが

画面に映し出される場面で流れる曲です。

ショッキングなフォルテピアノからのクレッシェンドから曲は始まります。

悲しい感じの曲が流れ、2体のドロイドは召使いの間に連行されていきます。

特に用いられているライトモチーフはありません。

 

 

4.懸賞金のウーキー

サントラ盤の頭の部分は本編ではカットされていますが、

画面に合わせてみると踊り子のウーラがランコアの穴に

落とされたシーンから再生するとぴったり合います。

つまり冒頭の甲高い弦の音はウーラが落ちていく音です。

 

その次の堂々たるジャバのテーマはウーラが喰われる様子を眺める

ジャバの様子です。

ゲスいですね。

サントラではジャバのテーマ初登場。

 

 

その時チューイを捕らえたブージが広間に入ってきます。

本編ではここから流れます。

アクション的なフレーズはチューイの暴れる様子です。

 

ブーシがジャバと交渉を始めると静かな弦楽器のフレーズが流れます。

共和国のテーマっぽく聴こえます。

 

ブーシの正体はレイアですから、共和国のテーマをうまく隠蔽しています。

 

その次にジャバのテーマが流れます。

本編では初登場。

 

その後ブーシがサーマルデトネイターでジャバを脅すので音楽も緊迫しますが、

ジャバが交渉を受け入れたのですぐに収まります。

 

 

5.ハン・ソロの生還

ジャバの宮殿が夜を迎え、ブーシが大広間に忍び込む様子から曲が始まります。

カーボン冷凍されたハン・ソロが映し出されると曲は少し盛り上がります。

ブーシによってハン・ソロが解凍されるとミュートした金管楽器が

大きくクレッシェンドします。

 

その後ブーシがマスクを外し、レイアの顔が現れるとハン・ソロとレイア

ロマンチックに流れます。

 

ところが一部始終を察知していたジャバが現れるとジャバのテーマが流れます。

 

 

6.ジャバとの交渉/ランコアの巣窟/サルラックの刑

ジャバの宮殿の扉が開き、ルークが現れるシーンから曲は始まります。

曲はずっと不穏です。

ルークも黒いローブを羽織っており、なんだか不穏です。

ルークがジャバと対峙すると短くジャバのテーマが流れます。

曲はずっと静かです。

このあとのアクションシーンに向けてのアイドリングです。

 

突如トランペットが鋭い6連符を吹奏すると

アクションシーンが始まります。

ルークがガーモリアンのブラスターを奪いますが、

ランコアの穴に落とされました。

 

ここからはルークvsランコアの音楽が繰り広げられます。

 

金属製のパーカッションが打ち鳴らされるとランコアが入場します。

ルークがランコアと対峙するとフォースのテーマが流れます。

 

ルークがランコアの口に大きな骨を押し込んで逃げると、

ルークのテーマが流れます。

 

最後に曲が盛り上がり切ると、ルークがゲートをランコアの頭上から落とし、

試合終了です。

ティンパニーの打音でランコア飼育係のマラキリの悲しみを表しています。

 

ルーク達にサルラックの刑が言い渡され、曲は終わります。

 

 

7.カークーンの大穴/セール・バージの戦い

ジャバのセール・バージがサルラックの潜むカークーンの大穴に到着する

場面から曲は始まります。

が、本編では6秒で曲が止まります。

その後3POによってジャバの宣言がルーク達に伝えられ、

ジャバのテーマが流れます。

映像は編集されているようで、曲を同時再生しても合いません。

 

ここで曲が一旦終わり、次のシーンからセール・バージの戦いが始まります。

この曲は、個人的にはエピソード2のティザー予告の印象が強いのですが、

残念ながら当該予告編はネットの海には見当たらないようです。

あの頃100回は見たのですが。

 

さて、曲に戻ります。

トロンボーンによる強アクセントのイントロが吹奏されると、

ホルンによるフレーズがクレッシェンドで奏され、

曲の成り行きはルークに託されます。

ルークが飛び込み台で大きくジャンプするとトランペットにより

ルークのテーマが高らかに演奏されます。

ルーク、ハン、チューイ、ランドによる反撃が始まると、

反乱軍のファンファーレが演奏されます。

 

ここでボバ・フェットが登場しますが、

ボバ・フェットのモチーフが流れることもなく、ボバは退場します。

ちなみにその時の悲鳴は「ウィルヘルムの叫び」ですね。

 

サントラではジャバのテーマが流れますが、

この辺から本編では一部カットされています。

ジャバのテーマのあとにヒア・ゼイ・カムが一瞬流れますが、

本編では流れません。

ヒア・ゼイ・カム・アゲイン最後のジェダイまでおあずけです。

 

ランドがサルラックの触手から脱出すると勝利のファンファーレが流れます。

このファンファーレは今作の最終クライマックスでも流れます。

 

レイアがルークと一緒にターザンロープでセールバージから脱出するシーンで

ルークのテーマが流れます。

ここは新たなる希望のデス・スターのシーンのオマージュでしょう。

その後再び勝利のファンファーレが流れ、

一行はタトゥイーンを脱出します。

 

 

Disc1の前半は以上です。

映画の展開的にも非常に切れが良いので続きは後半で。

 

 

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