【訃報】高齢の疥癬症を患ったタヌキ | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは。

佐草です。

 

早速ですが、本日は残念なお知らせがあります。

ご報告が遅くなってしまいましたが、1月11日(水)に保護されてきた疥癬症を患った高齢のタヌキが、5月4日(木)に亡くなりました。

 

保護当初、重度の疥癬症で全身の皮膚が肥厚しており、かなり衰弱していましたが、治療の甲斐あり、皮膚状態は徐々に回復し、食欲も増幅していました。

症状が安定してきた頃合いで、隔離室からステンケージへと移動させ、その後もしばらくはリラックスした様子で過ごす姿が見られました。

 

↑保護当初

↑保護当初

 

↑ステンケージへ移動直後

 

↑ステンケージ移動直後

 

しかし、ケージを移動してから一ヵ月経った頃から食欲が減退し、寝ている時間が増えるようになりました。

少しでも食事を取ってくれるようにと、餌の内容も配慮して様子を見ていましたが、亡くなる前日の夜から足の麻痺のようなものが見られるようになり、翌日のお昼頃、静かに息を引き取りました。

 

この子は、疥癬症で衰弱していた、というのももちろんあるかとは思いますが、毛の質感や白内障も併発していたことからかなりの高齢であったと推察される為、どちらかというと天寿を全うしたのではないかと思います。

 

ご遺体は、いつもお願いしている真心動物霊園さんで丁寧に火葬していただきました。

 

こういう時、最期をステンケージの中で過ごしたことが彼にとって果たして幸せだったのか、大往生の末に住み慣れた場所で眠らせてあげた方が良かったのでは、と色々と考えてしまいますが、最期のひと時に少しでも彼にとって安らぐ時間があったことを願います。

 

 

ということで、本日は高齢の疥癬症のタヌキの訃報でした。

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

【この子の保護情報はこちらからお読みいただけます】

 

 

よく頑張ったね。お疲れ様。ゆっくりしてね。

 

 

 

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《JWCからのお願い》

タヌキの疥癬症について、発症・悪化させてしまう要因のひとつに、『タヌキがペットフード(特にキャットフード)を食べてしまったこと』があるのではないかとと当団体では考えております。

『外猫の餌は食べたのを確認したら片付ける』『タヌキにペットフードを与えない』それだけのことで救える命があるかもしれません。

ぜひ、この機会に気にかけていただけますと幸いです。


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