皆さんこんにちは。
JWCの佐草です。
今日は、さっそくですが保護情報をお伝え致します。
1月11日(水)、JWCに「疥癬症のタヌキを見つけたのだが、どうしたらいいか」といった内容のお問合わせがありました。
送ったいただいた動画を見たところ、上半身は一部毛が残っているものの、下半身は毛が抜け落ち、肥厚した皮膚が見えていました。目の周りにも肥厚が見られ、目やにと盛り上がった皮膚でほとんど塞がっている状態となっていました。
保護した方に詳しくお話を伺ったところ、運転中にこの子を見付け、日中にも関わらず人目につく場所にいて、動く様子もなかった為、保護に至ったとのことです。
連れて来ていただいてから、改めて状態を確認すると、背中が少し擦れて擦過傷のようになっていました。全身の痒みで背中を地面に擦りつけていたのかもしれません。
また、目の周りの皮膚が硬くなり、きちんと見ることはできませんでしたが、僅かに隙間から見えた目は白内障となっていて、毛の質から見てもかなり高齢であることが分かりました。
※疥癬症の子の画像が出てきますが、見る方によってはご気分を害される可能性がありますので、ご覧いただく際は充分にご注意ください。
幸い、食欲はあるようだったので、今回は点滴はせず、抗生剤と駆虫薬は入れて、まずはきちんと餌を食べて、体力をつけてもらえるようにしました。
保護されてきてから今日でちょうど7日目ですが、保護当初よりもさらに食欲が増し、動きも活発になってきました。
また、目の周りの皮膚はお湯で濡らしたコットンでふやかしながら、点眼薬と眼軟膏も塗っていったところ、徐々に両目が開くようになりました。
とは言え、疥癬症は直接の死因とはならなくとも、疥癬症によって引き起こされる様々な要因で亡くなってしまうことも多いです。
今後、容体が急変する可能性も考慮し、これからも慎重に治療へあたって参りたいと思います。
ということで、今回は疥癬症のタヌキの保護情報でした。
この子のその後の経過など、詳しいお話は『JWC通信』の2月号で書かせていただく予定ですので、もし宜しければ、この機会にご入会・サポーター登録のご検討をいただけますと幸いです。
頑張ろうね。
【疥癬症のタヌキと猫餌の因果関係の可能性について】
疥癬症が発症・悪化する要因のひとつとして、私達の団体では保護していただいた方からのヒアリングを元に、『野良猫の餌を食べてしまったこと』が関係しているのではないかと考えています。
タヌキの疥癬症は、解明されていることが実は少なく、ここまで重篤化する原因も未だ不明とされています。疥癬症に罹ってしまう子を少しでも減らすことができるよう、私達も引き続き、ヒゼンダニと疥癬症の研究も続けて参りたいと思います。
疥癬症とペットフードの関係については、下記のブログで詳しく書かせていただいておりますので、宜しければご参考までにご一読いただけますと幸いです。
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