【リリース情報】何度もリハビリを重ねて、ついにリリースしたキジバト | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは!

室中ですニコニコ


東京では連日雨が続いていましたが、本日は気持ち良いほどの晴れ間が広がっています!

こんな天気の日には、ピクニックをしたくなりますね〜☀️


さて、今回はリリース情報をお届けしたいと思います!✨


5月10日(水)の午前中に、1羽のキジバトを無事リリースしました!

この子は、2021年9月24日にカラスに襲われていたところを保護されてきました。


【この子の保護情報はこちらをお読みください】


保護当初、右足指が内側に丸まっていて力がほとんど入らないような状態でした。これはショックや衝撃によって引き起こされた神経の異常、もしくは栄養不良による先天的な麻痺であると思われます。

この時まだ幼鳥だったので、数日間は環境の変化にも慣れてもらうために、ストレスをかけないよう注意しました。


数日後、足の指を正常な位置に戻すために草履のようなもので矯正を試みたのですが、いまいち効果が見られず、しばらくするともう一方の足にも麻痺が見られるようになり、致し方なくそのままの状態でリハビリを行うことにしました。


↑足の矯正器具


日を追って、最初に入っていた小さめなケースから室内バードケージへと移動し、飛行・枝への止まり方が安定するまで様子を見ました。

1ヶ月ほど経過すると、ケージ内での動きがかなり良くなったため、もう少し広い屋外ガレージケージへと移動しました。


その後、2022年3月30日にリリース前最終確認として屋外バードケージへと移動したのですが、次の日の朝、頭部にひどい傷を負った状態で発見されました。



夜間のうちにネット越しにネコに襲われたのだと考えられます。

二重網にしてはいましたが、網が弱かったのと枝の配置にも問題があったのはこちらの落ち度です。


すぐに、傷口の処置を行い、しばらく傷口が塞がるまでは個室で様子を見て、ケージも即改良を行いました。

数週間後、傷口が無事塞がり、いつまでも狭い場所ではストレスが溜まるので室内バードケージに移動しました。


そこからは再び慎重にリハビリを重ねて、徐々に広い場所へと移り、2023年4月の後半に屋外大型バードケージで飛び方・枝の止まり方・雨の日や風が強い日の動き方など念入りに最終確認を行いました。





枝に掴まることはできませんが、しっかり枝に止まり、強風の中でも自分の耐えられる場所を見つけることもできていた為、自然の中でも充分に生きていけると判断し、ついに2023年5月10日にリリースを決行することにしました!


当日は、雲一つない青空が広がっていて、最高のリリース日和でした照れ


早速、この子が入っている大型バードケージのリリース窓を開けると…………

あっという間に外の世界へと飛び立ちました!!



その力強い羽ばたきを見て、スタッフ一同安心して送り出すことができましたニコニコ


足が不自由だとしても、キジバトたちに負けないくらい強く、元気に暮らして欲しいです!



最後までお読みいただき、ありがとうございます花



 

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