【保護情報】脚弱なシジュウカラの落巣雛 | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは。

JWCの佐草です。

 

さっそくですが、本日は保護情報をお伝え致します。

 

5月6日(土)、のづた動物病院から「シジュウカラの落巣雛が保護されてきた」との連絡を受けました。

私達も病院に向かい、保護した方から詳しいお話を伺ったところ、お昼頃にご自宅の庭にチョコンと落ちていたそうで、そのまま暫く様子を見て、夕方頃に再度見てみるとまだ同じ場所にいたため、保護することにしたとのことでした。

 

親とはぐれた巣立ち雛は、通常保護されてきた野鳥に比べても怯えが強く、ストレスをとても感じやすいのですが、この子も例に漏れず、怯えた鳴き声を発しながら体をブルブルと震わせていました。

申し訳なく思いながらも状態を確認したところ、どうやら脚弱なようで枝の握りができない様子でした。生まれつきのものなのか、もしくは保護当日は強風でもあったことから、風に煽られて窓にぶつかってしまい、麻痺を起こしてしまったものと思われます。

 

センターに移動させ、酸素室で保温しつつ餌を置いて様子を見ると、幸い自食はもう既にできるようでしたが、やはり足の踏ん張りが効かず、終始フラフラとして、体重は後ろに乗ったままの状態となっていました。

 

 

翌日は雨で気温もぐっと下がり、気圧の変動で衰弱してしまう子も多いため心配していましたが、何とかその日も乗り切りました。

 

そして、一昨日からは日光浴もさせつつ、神経回復を促せればとビタミン剤も餌に混ぜて補助的に給餌を続けたことが功を奏したのか、昨日からは枝に少しだけ掴まれるようにもなりました。

 

 

まだまだ不安定な容体ではありますが、根気良く経過を見守って良ければと思います。

 

ということで、本日はシジュウカラの保護情報でした。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

 

 

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《JWCからのお願い》
この時期、ほとんどの哺乳類・鳥類は子育てを行います。
その為、ヒナや幼獣の近くには、親がいることが大半です。
結果的に親子を引き離す結果となってしまう可能性があるので、見つけたとしてもすぐに保護しないようにしてください。