【緊急 ご寄付のお願い】両後肢がちぎれていたタヌキ “チャリン” の車椅子を | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは。

JWCの佐草です。

 

今日は、皆さんにお願いがございます。

両後肢をなくしてしまったタヌキの為に、『手術費用』『車椅子』の資金として、ご寄付をご検討いただけませんでしょうか。

 

 

まずは、保護の経緯をお話させていただきます。

また、今回は内容がかなりショッキングなものとなっておりますので、お読みいただく際はご注意ください。

 

 

9月26日(月)の朝、JWCに一本の電話が入りました。

内容は、「自分の店の前で、両方の後ろ足がちぎれているタヌキがうずくまっているのだが、どうすれば良いか」といったことでした。

詳しくお話を伺うと、前の日の夜にうずくまっているところを見つけたものの、どこに電話をしても『野生動物で害獣だから』という理由から「そのままにしておいてください」と言われてしまい、どうしたものかと悩んでいたところで、JWCにお問合わせくださったそうです。

 

ひとまず、傷口がどのような状態なのか確認する為に、メールで写真を送っていただいたのですが、その写真を見て思わず息をのみました。

実際の写真は、こちらにアップすることはできないのですが、確かに両後肢がなく、左脚は骨が露出しており、今まで保護されてきた子の中でも、ここまで酷い状態で生きていた子は見たことがありません。

早急に処置が必要だということで、保護した方に再度その旨をお伝えさせていただくと、翌日連れて来てくださることになりました。

 

次の日、のづた動物病院へ来たその子を実際に見てみると、両後肢のみではなく、尻尾も千切れているようでした。脚・尻尾共に、露出した骨は乾燥しきっていて患部も乾いた状態で流血もなく、受傷は数日のうちではなく、少なくとも1週間は経過しているのではないかと思われます。

 

多少の抵抗はみせるものの、動く元気まではないのか、診察中もじっとしていました。

また、平均的にホンドタヌキは成獣であれば4~5㎏はありますが、この子は2㎏しかなく、両後肢がないことを踏まえてもかなり痩せていました。這って動くしかないこの状態で、餌もろくに食べることができなかったでしょうに、むしろよくここまで頑張って生きていられたな、と思います。

 

 

診察後、さとやま保護センターへ移動し、安静にできるように狭いケージに入れました。

また、餌も空腹の状態で一気に胃に負担がかからないよう、*高栄養の缶詰に鶏の胸肉を細かく刻んで入れて、そこへドッグミルクを混ぜたものを与えましたが、すぐには食いついてくれませんでした。

感染症を起こさせないように抗生剤と痛み止めの薬、整腸剤、また初めの頃は下痢もひどく下痢止めも処方されたので、せめてこれだけはしっかりと飲んでもらえるようにと、少量の餌に混ぜて口元へ持っていくと、なんとかもそもそと食べてくれました。

この時は、「このまま餌を食べないようなら皮下点滴か静脈点滴をしよう」と獣医師とも話していましたが、その日の夜にまた様子を見に行くと、追加でお皿に入れていた餌もすっかり完食していたので、余計なストレスをかけないよう、まずは口からしっかりと栄養を摂ってもらうことにしました。

*高栄養の缶詰…獣医師に処方されたものです。野生のタヌキに、ご自身の判断で缶詰を与えることは絶対にしないでください。

 

 

保護受け入れから、本日まで10日ほど経過していますが、幸い、今のところ容体は安定しています。

ただ、この骨が露出している状態では、いつ敗血症や骨髄炎などを起こしてもおかしくはありません。本来であれば、これ以上細菌感染などを起こさないように、すぐにでも手術をしたいところではありますが、この衰弱した状態では恐らく手術に耐えられません。

早く何とかしてあげたい気持ちを抑え、まずは体力をつけることに今は専念してもらっています。

 

また、『どうして両後肢がなくなるようなことになってしまったのか』についてですが、『分からない』というのが正直なところです。

車との事故であれば、両後肢先のみが損傷するというのは考えにくく、少し前の台風で怪我を負ったにしても、あの怪我の状態であれば他の体のどこかしらに怪我を負っていてもおかしくはありませんが、両後肢と尻尾の欠損以外は、瘡蓋さえありませんでした。

ただ、こちらに来てからも、この子は自咬(自分で自分を噛むこと)している様子があった為、どこかで足先に負った怪我を気にして、自分で傷口を広げてしまった可能性も考えられます。

それでも、両後肢ともなくなってしまうまで噛み壊すか……という疑問は残ります。

考えたくはありませんが、トラばさみのような罠など、なんらかの故意的な可能性も完全には否定できません。

 

名前は、自転車屋さんに救けを求めていた、ということで、チャリンコからとって“チャリン”と名付けました。(性別はオスです)

 

手術は、今のところ来週を予定しています。

手術内容は、露出している骨を切って筋肉を寄せ、傷口を綺麗に縫合するという、極力脚を残す方法で考えていますが、状況によっては大腿骨からの断脚も視野に入れなければなりません。

また、術後から使用できるようにと、現在チャリン専用の車椅子も作ろうと考えています。

 

患部はモザイク処理をしています

 

ご説明が大変長くなってしまいましたが、こういった経緯で、現在、チャリンの手術費用とオーダーメイドの車椅子の製作費を皆様に助けていただけないかと思い、今回このような形で投稿させていただきました。

 

手術費用は179,300円、車椅子は122,100円、合計で301,400円。

その他、それまでの患部洗浄や薬代、差し引かれる決済システムの手数料も考え、10月13日(木)までに350,000円を目標としてご寄付を募っております。

 

本当は、これくらいの金額は私達で捻出しなければいけないのですが、当団体には他にもたくさんの動物たちが保護されていて、その子達のご飯代や治療費もあり、恥ずかしながら大変厳しい状況です。

 

もし、「チャリンの為に」と思っていただけましたら、下記リンクより100円からお好きな金額をご入力いただけますので、ご支援をご検討くださいましたら幸いです。

また、こちらの情報の拡散にも、ぜひご協力いただきたく、どうぞ宜しくお願い致します。

 

 

【チャリン基金】

 

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

チャリン、頑張ろうね。

 

 

※なお、チャリンの為に、獣医師共々、最善の処置を行って参りますが、万一残念な結果となってしまった場合にもご返金は致しかねますので、予めご了承ください。

※目標金額以上の金額が集まった場合にも、チャリンの今後のQOL向上の為の資金、他の保護動物達の治療費や飼養費などとして、大切に使わせていただきます。

※目標金額到達・期間終了となった後も、決済システムの都合上、ご寄付は可能な状態となっております。