【保護情報】起立不可のツミ | JWC NEWS

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野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは!

室中ですニコニコ


この前、関東は梅雨明け宣言が出たはずなのに、再び雨が続き、梅雨第二弾のようなお天気に☔️

しばらくまた、洗濯物が乾きづらい日々が続きそうです……笑い泣き


さて、今回は保護情報です。

7月14日にツミの幼鳥が保護されてきました。




7月13日に保護依頼のメールがJWCに届きました。

『道端で弱っていたツミの幼鳥を保護しました。立つことができず、飛ぶこともできない様子です。保護した場所は車通りも多く、心配なので戻すこともできず、保護してくれませんか。』といった内容のメールをいただき、受け入れの準備を始めました。


翌日、保護している方に連れてきていただき、まずは鳥インフルエンザの検査を。結果は陰性でした。

やはり、起立することはできませんが両脚とも握れることは確認できました。



病院での診察後、センターにて詳しくお話を聞くと、保護当初、ビルのガラスドアの前に落ちていたそうです。そのことから、両脚は衝突による衝撃からの神経麻痺ではないかと考えられました。


両脚とも麻痺が起きていても、体が軽い為、羽の力だけで飛び上がることはできますが、そのことで尾羽や脚を痛めてしまわないよう、少し小さめの段ボールにペットシーツを敷き、安静にしてもらうことにしました。(タオルは爪が引っかかって捻ってしまう可能性があるので、鳥類、特に爪の鋭い猛禽類には使わないようにしています)


また、段ボールの床面半分には血行を良くする為にペットヒーターを敷いて保温も行いました。


こうした脚に麻痺があったり、怪我をしていて上手く立つことができない子は、どうしてもお尻が汚れてしまいます。この子もやはり例外ではありませんでした。

これも、このままにしてしまうと糞詰まりや感染を起こす要因になり得る為、コットンをぬるま湯につけて汚れを拭き取りました。



ツミは、 日本で1番小さな猛禽類と言われています。

野生では、小鳥や昆虫、爬虫類や小型の哺乳類を捕食する為、冷凍のピンクマウスとウズラを人肌くらいに解凍してお皿に入れ、昨日はそのまま部屋を暗くして様子を見ました。(神経系回復を促す為、餌にはネクトンを混ぜています)


そして今朝、様子を見に行くと、綺麗にご飯を完食してくれていました!

取り敢えず食欲はあるようで、少し安心です


とは言え、ツミに限らず、猛禽類は非常に神経質で環境の変化や気圧や気候の変化にも非常に敏感です。その点を充分に考慮した上で世話を行い、今後は、容体が安定し次第、獣医師と共にリハビリのプランニングも行っていきたいと思います。


最後まで、お読みいただき、ありがとうございました花


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