皆さんこんにちは。
JWCの佐草です。
今日は、また新しい保護情報です。
7月3日(日)、のづた動物病院に「ベランダに落ちていた」ということで、二羽のスズメのヒナが保護されてきました。
どうやら、巣は目視できるものの、戻せる位置ではなかった為、仕方なく保護に至ったのだそうです。
ヒナたちは、まだ羽の生え揃っていない裸雛でした。診察後、すぐにさとやま保護センターへ移送し、数日までに保護されてきていたシジュウカラの雛と同じICUに入れて、保温と給餌を行いました。
スズメは基本的に穀物食の鳥類ですが、雛鳥の時期は親鳥からイモムシや蛾などを与えられます。その代わりとして、七分餌をメインに栄養補助のパウダーとネクトン、鳥用の顆粒タイプの乳酸菌、もうひとつ、今回はまだ生後わずかの裸雛だった為、フォーミュラーも追加して、ブドウ糖とお湯で溶き合わせ、ポタージュ様の濃さにしてシリンジで少しずつ与えました。
初日は、二羽とも一生懸命口を開いて食べてくれてはいたものの、排便が見られず、衰弱や消化不良が懸念されました。
翌日、
大きい子の方は上手に排便もできるようになりましたが、小さい子の方は、やはり糞詰まりを起こし、食欲も減退してきました。何とかしてあげられればと、餌の水分を多めにしたり、ぬるま湯に浸したコットンでお腹のマッサージや強制排便もこころみましたが、残念ながらその翌朝、亡くなってしまいました。
その後、もう一羽は何とか元気に餌を食べ、立派な糞もしてくれています。フォーミュラーは与え続けてしまうと肝炎を起こしてしまう可能性がある為、今は止めて、七分餌中心に配合しています。
体重も、保護当初から5gほど増えて、羽も少しずつ伸びてきました。
今では、先に保護されてきているシジュウカラと一緒に巣の中に納まり、二羽で競争しながら餌をねだっています。
有難いことに、台風も熱帯低気圧に変わり、ここ一週間は天候が安定しているようです。
亡くなってしまった兄弟の分も、元気に何事もなく育ってくれることを願うばかりです。
ということで、今日はスズメの裸雛保護情報についてでした。
現状、二羽の雛がいる状況でなかなか気の抜けない日々が続きますが、私達のできる最善を尽くし、世話にあたっていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
《JWCからのお願い》
この時期、ほとんどの哺乳類・鳥類は子育てをします。
ヒナや幼獣の近くには、親がいることが大半です。
もし見つけても、すぐに保護をしないようにしてください。
結果的に親子を引き離す結果となってしまう可能性があります。
※JWCは皆様のご寄付・ご支援により活動を行なっております。
一羽でも、一頭でも多くの命を救えるよう、ご協力のほど宜しくお願い致します。
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