【保護情報】一羽落ちていたシジュウカラの雛 | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは。

JWCの佐草です。

 

 

早速ですが、また新しい子が保護されてきましたのでご報告させていただきます。

6月28日(火)、シジュウカラの雛が保護されてきました。

 

保護した方のお話しでは、辺りに巣は見当たらず、親や兄弟がいる様子もなかったそうです。

病院での診察を終え、さとやま保護センターへ移動してからはICUに入れて保温をし、給餌を行いました。

 

 

シジュウカラは雑食性の鳥類ですが、雛鳥の時期は栄養豊富なイモムシなどをメインに親鳥から与えられます。

その為、給餌の際は動物性たんぱく質が多く含まれている七分餌をメインに、栄養補助の粉末やネクトン、鳥用の顆粒タイプの乳酸菌などをお湯とブドウ糖で溶かし、ドロドロに溶かしたものをシリンジで給餌していきました。

幸い食欲はあり、数分から数十分置きに作った餌をあげていき、その合間にミルワーム(グロいですが、中身だけを与えています)も少しずつ食べさせました。

 

 

しかし、今までに何度もお話ししているように、雛鳥、特に野鳥の雛鳥を育て上げるのは非常に難しいです。

気候の変動にもとても敏感で、何より、親から引き離されることは雛鳥にとって重大なストレスとなります。

この子も、一時は目をつむっている時間が長かったり、口をなかなか開けなくなってしまったりと、気の抜けない日々が続きました。

 

そんなこんなで現在、保護から一週間程経ちましたが、何とか今まで元気でいてくれています。

また、最近は巣から飛び出して酸素吸入器のチューブを枝代わりに止まり、時折羽ばたく様子も見られます。

 

 

このまま順調に行けば、もう数日程で室内バードケージへ移動させ、徐々に飛行訓練や採餌の練習に進められそうです。

 

 

ということで、今回はシジュウカラの雛の保護情報でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

《JWCからのお願い》
この時期、ほとんどの哺乳類・鳥類は子育てをします。
ヒナや幼獣の近くには、親がいることが大半です。

もし見つけても、すぐに保護をしないようにしてください。

結果的に親子を引き離す結果となってしまう可能性があります。

 

 

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一羽でも、一頭でも多くの命を救えるよう、ご協力のほど宜しくお願い致します。

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