皆さんこんにちは!
室中です
さっそくですが、今回は新しい保護情報です。
11月16日に一羽のキジバトの幼鳥がのづた動物病院へ連れてこられました。
保護した方によると
「仕事場の駐車場で鳴き声も上げずに佇んでいるところを発見して家に連れて帰った。独り立ちできるまで家で育てようと思い、様子を見ていたが、徐々に首が傾き始めた」
とのことでした。
近くの動物病院さんへ連れて行くと、「ウィルス性のものかもしれない」とのことで、二種類の飲み薬を処方していただき、その後のリリースまでの収容施設があるJWC、のづた動物病院を紹介されたそうです。
この子は、下の写真の○部分で見てもわかるように、まだ黄色い産毛が生えていて、体も小さく、雛特有の『ピーピー』という鳴き声をあげていることから、この10月ごろに生まれた子なのではないかと思われます。
診察後、さとやま保護センターに移動し、ウィルス性の病気の感染予防のため、検疫室で手袋をして保温と給餌・投薬を行い、体重を測りました。
首が曲がっていることから常時地面についている側頭や顔への衝撃を和らげる為に、段ボールの下にペットヒーターを置き、段ボールの中にも、タオル、ペットシーツ、新聞紙を重ねました。
まだ幼鳥で、自食のみでは栄養が足りないことから、鳩餌(細かく砕いたもの)・栄養補助食・鳥用ビタミン・鳥用乳酸菌・葉緑素・ヨーグルト・豆乳・キャットミルクを混ぜたものを口の奥へと入れ、強制給餌しています。この時、曲がってしまう首を支えながら餌を与えることで誤嚥する恐れを少しでも減らしています。
鳩は子育ての際、雛に栄養価の高いものを与える為にタンパク質や脂肪分が多く含まれた『ピジョンミルク』というものを与えます。
これは、そ嚢(そのう)の内壁から分泌され、雛を育てる際、吐き戻しによって子に与えられる液体のことです。施設では、『ピジョンミルク』の代用品として、成分の似ているヨーグルト・豆乳・濃いめに溶かしたキャットミルクも使用しています。
投薬時には、他院さんでいただいた2種類の薬とバードラクト(鳥用乳酸菌生成エキス)を毎日与えています。
首が曲がってしまっているため、飲水もなかなか自分でできないことから、こまめに水を飲ませています。
保護日の体重は、108gと少し軽めでしたが、次の日は140gになっていました!このまま、体重が減少しないよう、十分注意していきたいです
正直、この子はとても厳しい状態でいつ何が起きてもおかしくはなく、予後は良くないと思われます。
しかし、今懸命に頑張ってくれているこの子のためにも、できる限りのことをしていきたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございます
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